『なぜ「地雷専門店」は成功したのか?』

鶯谷にあるマニアックすぎる風俗店(デッドボール)が成功した秘訣について赤裸々に触れた作品。

小難しい経営のフレームワークなんてクソっ喰らえなくらい、単純明快にストーリーは進む(著者が小難しい理論をぶつコンサルタントでないのが良い)。

風俗に行くなら可愛い子、若い子、ナイスボディな子がいるところを選ぶのが世間の客のお決まりだけど、デッドボールは世間の客のお決まりとは全く逆の「デブ、ブス、ババア」を売りに急成長し、驚くことに支店を出すほどまでに成長している(それだけ、マニア!がいるということ)。

ZAKZAKで紹介されていた記事を読んで、ぼくはこの店の存在を知った。
だから、この本を手に取る前に、店については多少なりとも知っていた。
とはいえ、立ち上が当初のメディアへのFAX攻撃から、予約してきた電話に対する正直な対応、お店の女の子への接し方(常に公平を保つなど)など、日常のビジネスを展開する上でもヒントになる部分はいくつもある。

VIDEOが普及した、インターネットが普及した、そのどれもがエロの欲望を満たすためというのはよく知られた話だ。
エロはイノベーションのブレークスルーを起こすには避けて通れないリトマス試験紙であり、この試験紙の反応がその後のマーケットサイズのポテンシャルを決めると言っても過言でない。
エロだからといって馬鹿にせず、エロに傾倒しろとまでは言わないけれど、時としてエロから大いに学ぶ姿勢がビジネスに携わる者として大切だということをこの本を読んで再認識させられた。

罰ゲームでデッドボールに送り込まれるようなチョンボは避けたい。

なぜ「地雷専門店」は成功したのか? 業界未経験の経営者が超人気風俗店を作り上げるまで
デッドボール総監督 ハラ・ショー
東邦出版
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