みんなのTinder、ぼくのTinder、わたしのTinder、さぁ出会いましょう!

出合い系アプリのTinder。

なんと今日はTinderが誕生して4年なのだとか。

Tinderがここまで短期間(4年間)で競争の激しい出会い系アプリの中で一定の地位を築くことに成功した要因について、
MIT Technologyにコラム形式というか真面目な研究レポート形式で掲載されていたので紹介したい。

レポートでは、Tinder最大のイノベーションは画面のスワイプ機能を活用したことであり、これが従来の出合い系サイト・アプリが採用していた登録に際してユーザーに色々と属性情報を入力させてマッチしたらユーザーに紹介するという仕組みに対して大きなインパクトを与えたと記している。
確かに利用してみると、ユーザーの写真がデンと表示されて、感覚的に好みかそうでないかで写真を左右にスワイプして選ることができる。
要は「第一印象」という極めて単純明快な判断基準のみに絞り込んだわけだ。

なので一番最初に目に入る写真が例えば猫とか風景の人は、猫やその風景に写っているものが好きな人としか繋がることは難しい(敢えてそうしているかもしれないけど)わけで、一枚目の写真の選択がつながりやすさを左右する。

Tinderにおけるマッチングについて真面目に研究したチームがある。
それが、イギリスにあるQueen Mary University of LondonのGareth Tysonおよびその協力者だ。

研究手法にあたって男女それぞれ7アカウントずつ作成した。
7アカウントの内訳は次の通り。
 3アカウント:ストック写真にある白人
 2アカウント:白人のボランティアの写真
 1アカウント:写真なしアカウント
 1アカウント:写真があるもののアカウントが既に停止と表示

選ぶ相手は白人で、アカウント所在地はロンドン。
写真に写っているのはとりたててイケてるわけでもイケてないわけでもない、ごくごく普通の人のモノ。

さらに、アルゴリズムをもとにプロフィールにマッチするユーザー(男性:23万人、女性:25万人)に”Like”をつけた(Tinderはお互いが”Like”をつけないと連絡が取り合えない仕組み(両思い限定ルール)。

これらから導かれたのが次のような結果。

【1】:カップル成立率
男性は間口広く”Like”するものの、実際にカップルになれるのはたったの0.6%。
一方、女性は男性と違って慎重に”Like”し、カップルになれるのは10%にものぼる(10人に”Like”したらそのうちの1人とは両思いに)。

【2】:Gayの利用
興味深いことに男性が受け取る”Like”のうち86%が男性!
要は「TinderではGayが積極的に活用していて、Gayの男性の男性は異性を求める女性よりもTinderを積極的に活用している」と研究チームと発表している。

【3】:Gayは真剣
謎なことに、アカウント停止と表示されているものについては女性のみしか”Like”をつけなかった(Gayの男性のハートは掴めなかった(Gayの男性のほうが女性に比べて注意深く相手を吟味している現れ?))。

【4】:カップル成立のスピード
男性と女性ではカップルが成立するスピードが異なり、女性のほうが早いという特徴が挙げられる。

【5】:メッセージ送信する?
カップル成立した後の行動も男女で異なる。
カップル成立した女性の21%は成立後にメッセージを送る一方で、男性の7%しか送らないという結果も見られた(男性のほうがシャイ?めんどくさがり屋?)。

【6】:男性は善は急げ派?
カップル成立してからメールを送るまでにかかる時間で男女に違いがある。
カップル成立後5分内に、男性の2/3はメッセージを送るのに対し、女性の18%しかメッセージを送らない。

【7】:淡白な男性
男性のメッセージは極めてタンパクで平均12words程度。
女性は平均122words!

【8】:写真は多めに
写真が1枚しかない男性は4時間の間に44件しかカップル成立しなかったのに対し、3枚掲載していると4時間の間に238件もカップルが成立した。

【9】:バイオグラフィーは書け
バイオグラフィーがない男性は16件しかカップル成立しない。
一方バイオグラフィーがあると、69件もカップル成立!

【8】と【9】から男性でカップル成立を目指すのであれば、写真を複数枚用意することと、バイオグラフィーを充実させることはマスト!

ちなみにTinderは世界ではメジャーであるものの日本では他の出合い系のほうが優勢なこともあり、まだまだユーザー数は決して多いとは言えない。
一方で、情報感度の高い人が集まっているような印象(バイオグラフィーを見ると外資系企業勤務や留学経験者多数)で、そういった人との出会いを求める人にはオススメ(Tinderが既存の日本の出合い系アプリとがっぷり四つで戦って彼らのユーザーを獲得すると、却って会員の傾向に変化が生じてそれが既存ユーザーの離脱を招きそうな予感)。

個人的には出合い系アプリにはなんとなく可能性を感じていて今後もチェックしていくつもり。

余談だけど、最近街を歩いていて欧米女子と日本男児のカップルを目にする機会が増えたけど、これはもしやTinderのサービスのおかげ(他にも要因がありそうだけど)?
欧米女子と日本男子のカップルについてはすごく興味あるのでこれは改めて調べてみたいネタなのでいずれ。

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