いまだ消極的選択しかできない国民

内閣不信任案が否決された。
ここまでの民主党の迷走ぶりを見ている限りでは、とてもではないが彼らに今後の日本を託したくない。
国民の間でもそのような風潮が高まり、「菅内閣もこれまでか」との流れができていた。
にも関わらず、結果は上記のとおり否決。
今、振り返ってみよう。
先の選挙で民主党が政権与党に付いたとき、国民はどのような原理に基づいて行動したか。
「自民党はだめだ。一度民主党にさせてみよう」というのが民主党に投票した人の多くの理由だったはず。
これって「○○がダメだから、△△にしようという」、決して△△を積極的に支持しているわけではないけど、○○よりかは「マシ」だから選ぶというなんとも消極的な原理だ。
今回の内閣不信任案の流れも同様だったのではないだろうか。
「菅内閣では駄目だ」。
菅さん以外に誰が総理だと良いのか。
不信任案を提出した自民党は具体的に何を国民にアピールして、国民の支持を得て政を進めていくのか。
この辺りが全く見えてこなかった。
自民党を積極的に支持したくなる明確なメッセージが無い限りは、この国はいつまでたっても「消極的選択」という、悪しき「減点主義」に基づく行動しかできないわけで、これは反官僚主義などを叫んでいるのがちゃんちゃらおかしいという皮肉でもなんでもない。
自民党がもっと確たるモノを持ち、民主党の造反を迷う人を味方に付けることができたら結果は異なっていたことだろう。
したがって、消極的支持でなく積極的支持を得るためにもっと頭と体を使っていくべきだろう。
積極的支持のパワーは消極的支持のパワーよりも強い上に揺らぎが少ないハズだ。

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