ミドルなのに転職したことないの?(40代にして2度転職した渡り鳥からのアドバイス)

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4月中旬から新しい職場へ転職する。

今の職場には2年半弱在籍し、現職に入社したのが確か40歳のときで、今は43歳。

つまり、40代で早くも2度目の転職をしたというわけだ。

いわゆる「さすらいの渡り鳥」。

転職するたびに給料をガンガン上げているわけでなく、どちらかというと自分のスキル・将来のやりたい方向性、そして市場のトレンドを読みながらその時その時で環境を変えるスタイルで転職を繰り返してきた。

「人生100年時代」という流行りキーワードが誕生すると同時に、年金受給への不安、終身雇用制度の崩壊など、40代を中心とした世代の視界は極めて不良で、このまま定年まで逃げ切れるか?と不安な人はぼくを含め多いだろう。

そもそも「定年」という考え自体成り立つかアヤシイ。

そこで、将来に不安を持ちつつ、転職活動をして新たな職場でチャレンジしようと考えている「40代を中心としたビジネスマン(以下、ミドル)」に、転職活動のアドバイスができたらと僭越ながら考え、メモとして残すこととした。

ボリュームが多いので次のように各章へジャンプできるようリンクを用意しておいたので、興味のあるところから読み進めてもらえたらと思う。

A. 2019年のミドルの転職事情

B. 簡単な自己紹介

C. ぼくの職の変遷

D. 初めての転職エージェントとの面談

E. 求人情報の探し方

F. エージェントへのぼくの考え

G. 履歴書・職務経歴書を書いてみる

H. 応募企業をどのように決めるか

I. いざ面接

J. 筆記試験に挑む

K. よし!内定もらった!

L. 生涯現役!

A. 2019年のミドルの転職事情

ひところ、「転職35歳限界説」が流れていた。

ただ、既に多くの人が感じているように、35歳過ぎても転職はできる。

事実、ぼくは35歳を超えてから3回転職を経験しているし、現職および前職では35歳を超えてから転職してくる人は実に多かった。

個人的には30歳未満の層の動きのほうが鈍いのではないか?と思うほど、35歳以上のミドル層の動きは積極的だと認識している。

ミドル層の不足を企業も認識しているようで、ミドルの採用に注力するサービス(例えば、ミドルの転職など)もいくつか目にするほど。

なお、厚生労働省が発表している直近の有効求人倍率の推移はこちらだ。

このところは1.6倍強で推移しており、かつてのような有効求人倍率1.0倍を下回る状態からは脱した。

ミドルの有効求人倍率がどのような状況かなどは調査しきれなかったが、おそらく全体の有効求人倍率同様、決して悪い値でないと予想される。

ところで、企業の平均寿命がいくつだか知っているだろうか?

東京商工リサーチの2019年1月の発表によると、(倒産した企業の平均寿命は)23.9年なのだとか。

人生100年時代で仮に新卒から70歳まで働くとした場合、労働年数は50年弱。

新卒で仮に大手企業に就職できたとしても、70歳まで経営危機に遭わずに勤め上げることは極めて難しいことは予想に難くない。

むしろ、何の不自由もなく定年まで勤め上げられたら、結構な運の強さを自慢しても良いかもしれない。

したがって、転職活動は誰しも経験する時代がやってきているわけだし、もし新卒から今まで転職せず勤め上げてきているのであれば、既に世の企業の平均寿命を超えているわけだ。

定年まで勤め上げるという目標を立てていたとしても、いつ勤め先がどのようになるかは不透明な時代。

いつでも動けるようにキャリアの棚卸しなど、準備をしておいて無駄でない時代が今だ。

B. 簡単な自己紹介

さて、転職に関するウンチクを語る前に簡単な自己紹介を。

ぼくは都内の有名私大(自分で「有名私大」というのもナニだけど)を卒業した。

大学生活を謳歌したわけでなく、どちらかというと高校・大学時代はあまり充実した時間を過ごしたわけでないし、この時代の自分は輝いていなかったなぁと我ながら反省していたりする。

部活・サークルには所属していなかったし、大学の授業を頑張ったわけでもない。

簡単に言うと、ぼんくら学生。

その上、とある事情により留年までしている。

世は就職氷河期。

周りで真面目に就職活動をしたとしても就職浪人をする奴だっている時代。

さらに、大手金融機関が倒産する時代。

このような時代にぼんくらなぼくは自己分析・業界分析が不十分なまま、5年生の夏頃(遅い!)に重い腰を上げて就職活動に臨んだ。

就職活動してすぐ、そもそも日本の旧態依然とした大企業の文化にぼくが向かないことはすぐにわかった。

面接に臨んでも、前述の通り、大学時代のエピソードはスカスカなため語る内容は大してないし、かと言って周りのように話を盛る器用さは持ち合わせていない。

たままた大学の就職課の掲示板に載っていた名もなきシステム開発会社を訪れ、たまたま面談してくれた人との相性が良かった(自分の素のままでいられる)ことなどから最終的にそこで働かせてもらうこととなった。

有名私大の新卒採用時のアドバンテージを何も活用しなかったというかできなかったのが実際だ。

就職活動に躓いた者の転職エピソードとして読んでもらえたら幸いだ(個人的に大学を卒業して20年以上経っている今では、転職活動にて学歴が有利に働くとはあまり信じていない)。

C. ぼくの職の変遷

ぼくは次の職場を含むと、これまでに大学を卒業して6つの職場を経験した・することとなる(内1つはフリーランス)。

ミドルの中では多いほうだろう(もう少し若い世代のほうが転職に対する意識がカジュアル(?)なため、回数が多い印象)。

上記のように新卒でまず働いたのが、名もなきシステム開発会社。

それを含む変遷が次のとおりだ。

  1. システム開発会社
  2. 零細コンサルティング会社
  3. フリーランス
  4. 人材・知財系スタートアップ
  5. 大手ロイヤルティプログラム提供会社
  6. 外資系テック系企業(次の行き先)

直近勤務先(5)はグループ全体だと数千人に上る規模であるものの、それ以外はいずれも100名にも満たない規模かつ業界的には名が知られていない企業だ。

ぼく以外の人にとっては脈略もない変遷だと映るだろう。

この変遷については面接で必ずきかれるポイントだ。

「なぜ、辞めたのか?」「なぜ、この会社へ移ったのか?」

ただ、きちんと転職の背景を1つずつ整理し、面接で伝え、面接官を納得させることができれば、面接をパスすることはできる。

むしろ、それは面接で大きな加点ポイントとして大きな武器となる。

「お、こいつの転職ストーリー、筋が通ってる!」という感じで、。

ミドルで転職回数が複数回ある人は、この武器を大いに活用したい。

ここの説得力をつけると、志望動機の説得力が数倍高まるハズ。

これまでに転職活動を繰り返してきたぼくが言うのだから、間違いなし!

D. 初めての転職エージェントとの面談

1社目で勤務していたとき、とある外国人の転職エージェント(以下、エージェント)から連絡が突然やってきた。

職場に電話がいきなりかかってきたことにびっくりした。

名もないシステム開発会社で勤務する1年目の若造にまさか電話がかかってくるとは想像だにしなかったものだから。

日程調整をして、はじめての転職相談に足を運んだ。

紹介された案件は、とある超大手外資系コングロマリット企業のポジション。

面白そうだなぁと思ってた僕に対し、エージェントが一言。

“You are still green.(お前はまだ応募するには機は熟してないゾ)”

確かにと納得し、はじめてのエージェントとの面談を終えた(1年目の若造だから「green」なのは当たり前なわけだろ!と内心思った)。

転職活動をその後繰り返す上で、初めてのエージェントとの面談は成果こそなかったものの印象深いものだった。

その後は、どこから聞きつけたのか何人かのエージェントがコンタクトを取ってきたり、転職サイトに登録してみてからはそこを利用しているエージェントや企業の人事担当者から案件の紹介をいくつも貰う機会があった。

E. 求人情報の探し方

先にぼくの転職エージェントとの初面談について紹介したけれども、順序が逆になったが、そもそも転職にあたっての求人情報の探し方について簡単に紹介したい。

求人情報の探し方は時代によってずいぶんと変わってきた。

ぼくが社会人生活を始めた頃(20世紀末)はネット文化が今ほど発達していなかったこともあり、求人情報ソースとして新聞の求人欄や転職求人雑誌が主なものだった。

例えば、日経新聞の日曜日版には求人情報が見開きページ分くらいは掲載されていた記憶がある(実は、2社目の求人情報は日経新聞の求人広告から見つけた)。

なお、今日の日経新聞の求人情報は以前と比べると充実度が下がっている。

もちろん、新聞購読者が減っている以上、掲載効果が薄いことや、以前はまだ見られなかった求人サイトを中心とした告知がメジャーとなってきているからだ。

ミドルの転職で考え得るチャネルでいうと、大きく次の3つが挙げられる。

  1. 転職求人サイト
  2. 転職エージェント
  3. 転職イベント
  4. 仕事上などのツテ

1.転職求人サイト

大手人材会社が運営するものから、職種や業界など個別テーマなどに特化したものまで様々。

もし転職経験がないのであれば、まずは大手人材会社が運営する求人サイト(リクナビなど)のいくつかに登録してみると良いだろう。

大手人材会社の求人サイトだと、履歴書の書き方やサンプルなど初めての転職にあたってのアドバイスが掲載されており、それを読むだけでも参考になるからだ。

また、大手求人情報サイトを利用している転職エージェントから個別に案件紹介などを受けられる可能性があるというのもメリットだ。

ちなみに、求人サイトは企業の求人情報掲載料の他、各エージェントの人材情報データアクセス料で収益を上げている。

中には、一定のノルマ(転職成約)をクリアしないと、求職者データベースへのアクセス権が制限されるというサービスもあるのだとか。

外資系、日経グローバル企業への転職を視野に入れているのであれば、ビジネス版SNSとしての地位を築いているLinkedInに登録するのも手だ。

ダイレクトリクルーティング(企業から求職者の直接コンタクト)のトレンドが強くなっている昨今、無料で登録・利用できるLinkedInは決して見逃せないツールだ。

実際、ぼくはLinkedIn経由でコンタクトをいくつももらったことがある(今回の転職はLinkedInを通じてエージェントから)。

興味のある会社にどのような人が働いているかも事前に知ることだってできる(同窓生がいるかもわかる)。

その他、wantedlyは新しいコンセプトのサービスのため、興味があれば覗いてみてはどうだろう(利用実績がぼくにないので語れない…)。

2.転職エージェント

1.の求人サイトで登録すると、エージェントからメールなどでコンタクトを取られる(もちろん、求職者を企業に紹介することでエージェントにとって旨味が見込めないとコンタクトは来ないため、求人サイトへの登録にはあなたが魅力的な「商品(=案件紹介して晴れて転職に導ける人材)」だと伝わるような情報記載が必要)。

転職エージェントについては経験が豊富なので、下で字数を割いて自分の考えなどを残したい。

3.転職イベント

電車に乗っていると目にする転職イベントの告知情報。

このようなイベントに行ってみて、人事担当者の雰囲気などを探ってみるのも良い。

カジュアル面談が可能なイベントも多く、応募前に疑問があれば直接確認できたりとリサーチする上で有益。

企業によっては週末に採用イベントを行い、一日で面接複数回&内定というスピード採用するものもある。

限られた時間の中で転職活動する人にとっては、このようなイベント情報を追いかけて参加すると良い。

最近では、人材紹介会社、採用企業主催でなく、VC主催のもの(出資先の採用を支援することが目的)などもある。

Facebookなどでも情報発信されているので、ぜひチェックしてみてほしい。

4.仕事上などのツテ

ミドルであれば、ある程度の人のつながりができ、人によっては「ウチで働かないか?」と声をかけられることだってあるだろう。

ツテ入社は、言うまでもないがメリット・デメリットが隣り合わせだ(※あくまでもぼく個人の印象)。

<メリット>

  • 面倒な転職活動の負担が軽い
  • 入社後に困ったとしても相談できる人は少なくとも一人はいる(紹介者)

<デメリット>

  • 紹介した人に負い目を感じることもある
  • コネ入社との色眼鏡で見られてしまう

F. エージェントへのぼくの考え

さて、新卒の時から数多くのエージェントとの面談経験を通じて、良いエージェントとそうでないのの見極め方などを紹介したい。

LinkedInでプロフィールを公開するなど、どちらかというと転職の話については機会があれば積極的に聞くスタンスをぼくはとってきた。

したがって、新卒時代からエージェントと会う機会があれば情報交換を積極的に行い、自分の業界での価値や転職市場動向について絶えずチェックし、今まで会ったエージェントの数だけでも100人はいるかもしれない。

日本人もいれば、外国人、大手エージェント企業もあれば、特定の業種(コンサルティング、マーケティング系など)に絞ったブティック系など様々。

ただ、声をかけてくれたエージェント、企業の人事担当者と闇雲に会ったわけではない。

以下、2つの条件に該当する場合については面会をお断りさせてもらった。

  1. 明らかに興味のない企業、業務内容の募集案件であること
  2. 「とりあえず情報交換」などテンプレート的メールだとわかるようなもの

1.については、興味のない理由を明記し、こちらの条件に合致した案件がある場合のみ改めて連絡いただきたいとメールを返信して関係を維持した。

これをすることで、エージェントおよびぼくの無駄なやり取りは軽減されるし、より精度の高い求人情報が提供される可能性がずいぶん高まる。

2.については、プロフィールはLinkedInや複数の転職ポータルサイト(ここ数年は情報を抹消)などで公開しているわけで、プロフィールを確認した上で、ぼくにマッチした案件なのかをエージェントは事前に確認できるわけだ。

にもかかわらず、確認せずに一方的にスパムメールのように案件情報をばら撒き、誰かとコンタクトが取れたら「ごっつぁん!」というエージェントの職業価値観をぼくは受け入れられない。

エンジニア案件をぼくに紹介してくるという例はわかりやすい。

特にひどいのはぼくに案内したい案件情報は一切なく、「ご経歴を拝見し、一度情報交換したい」というもの。

仕事という重要な人生の1ピースを、数撃ちゃ当たる的な考え方のエージェントに任せるのはいかがかと思う。

したがって、ぼくの経歴などをきちんと確認した上で提案するという極めて基本的な基準をクリアしている人としかコンタクトは取らなかった(これから転職活動する人にもこの基準はオススメしたいし、求職者がホイホイ悪質エージェントに釣られないようにすることで、健全な転職事情の形成を目指したい)。

エージェントに何を期待するかにもよるし、何をするかもエージェント次第。

履歴書、職務経歴書の添削から、面接の練習をしてくれるエージェントもいる。

遠慮なくエージェントに協力を仰いで、転職の成功率を高めるのも手だと思う。

あなたが転職に成功することが、エージェントの成功である以上、あなたの本気度を伝えれば断るエージェントはいないだろう。

面接の練習相手として、エージェントに会うというのも悪くない判断。

なお、ここからは参考情報。

個人的には、外国人エージェントの質は日本人エージェントに比べて質が低い可能性が高い(中には優秀な人(ぼくが初めて出会って率直に”You are still green.”と言ったエージェント)もいるが)。

連絡が雑。

求職者に対する事前リサーチも雑。

とにかく仕事が雑な外国人エージェントが多い。

きちんとエージェントとしてトレーニングを積んだのか?と突っ込みたくなるようなケースも。

一番驚いたのは、ぼくの了解を得ずに勝手に履歴書を企業に出して、書類選考に通ったから面接に行って欲しいと言われたケース。

仕方なく面接に行ったぼくもぼくだけど、あのときの面接官との気まずさは酷かった(選考結果についてはエージェントから報告なし!)。

当然、そのエージェントが所属している人材紹介会社の他のエージェントからコンタクトがあったとしても、一切無視している。

申し訳ないけれど、いつからか外国人エージェントはぼくにとって英語面接のためのレッスンパートナーという位置づけになり(もちろん先方には転職に興味があるという体で訪問するのだが)、外国人エージェントを通じての応募は一切していない。

G. 履歴書・職務経歴書を書いてみる

ここまで転職の話を書いているけれども、たとえ転職の意志がなかったとしてもオススメしたいのが職務経歴書の記載。

例えば20年ほど社会人生活を送っていたのであれば、おそらく様々な経験を積んでいるだろう。

職務経歴書を書くことによる経験の棚卸しをすることで、自分の強み、足りないポイント、そして今後何がやりたいのかなどが見えてくるはずだ。

転職でなく異動を検討する際の題材に活用できるわけだ。

職務経歴書はせいぜい長くても3枚と言われている。

3枚に約20年の経歴を紹介するのであれば、どの案件をどのように紹介すると、自分の経験が一つのストーリーとして描けるか。

そのストーリーの先はどのように描けるかによって、今の職場で働くか、外に出るか見つめ直すことができよう。

履歴書・職務経歴書(和文)の書き方

書店などで書き方に関する参考書が手に入るので、まずは複数を書店で確認し、自分にとって相性の良いものを参考に書いてみると良い。

履歴書・職務経歴書は人事担当者だけでなく、現場の採用責任者なども参照した上で、書類選考されるものだ。

特に現場の採用責任者は忙しい業務の合間に、書類選考を行うことが多く、それこそ内容よりも見た目の印象で判断されることがある。

自分が採用責任者だとした場合を思い起こしてみよう。

手書きで何を書いているかわからないけれども実績が素晴らしすぎるものと、丁寧だけど実績がそこそこのもの。

丁寧さに欠けるものについては、中身を読み込もうと思うだろうか?

ぼくだったらそんなしんどいことはしたくない。

手書きでなく、例えばwordなどで書類作成する際ももちろん同様。

フォントサイズを使い分けたり、箇条書きにしたり、インデントしたり。

ぼくは太字強調、アンダーラインなど装飾したりしている。

コミュニケーション力とは何も口頭によるものだけでなく、文書であってもコミュニケーション力を試すことはできる。

wordなどでの文書作成が得意であれば腕の見せ所だ(今どき、手書きの履歴書・職務経歴書マストの企業はそうないはず)。

エージェントに履歴書を渡すと、その履歴書を使って複数の企業へ応募するケースが多い。

例えば、エージェント向けに出した履歴書が事業会社向けで、エージェントからの紹介でコンサルティング会社へ応募するのであれば、コンサルティング会社向けに書き直すと望ましい場合もある。

その場合は、エージェントに修正版を出すので応募を待ってもらいたい旨伝え、募集企業に合わせたものを出すと書類選考の突破率が高まるだろう(少なくともぼくは使い分けた)。

英文履歴書の書き方

外資系企業に応募するのであれば必要な英文履歴書。

和文履歴書とはフォーマットが幾分異なる点には注意が必要だ。

最も大きな違いといえば、経歴を遡る(直近→過去)のが英文履歴書、経歴を積み上げる(過去→直近)のが和文履歴書。

和文よりもボリュームは控えめで良いが、だからこそ目につくように端的にアピールすることが求められるという難易度の高さがある。

まずはベースを和文で作成してみて、それを英訳するところから始めるのがオーソドックスなプロセス。

単に英訳しただけだと、ボリュームが多くなってしまうだろうから、必要な内容だけを取捨選択して行く作業が発生する。

英語力に自信がないのであれば、エージェントに添削を頼むのも手だ。

自分で英文のチェックをしたいのであれば、grammerlyというサービス(chromeでプラグイン提供)を使うのも良い。

これはなかなかのスグレモノ。

文法のエラーなどを自動で抽出し、訂正案を示してくれる。

日本語の文章を添削してくれる同様のサービスがあれば良いのにと思わずにはいられない(学校での文法教育の貧弱さは大問題!)。

もし日本語の類似サービスがあるのであれば教えてほしいし、無いのであれば腕に自信のあるエンジニアにぜひ作って欲しい。

H. 応募企業をどのように決めるか

さて、職務経歴書を書き上げたところで、自分の積み上げてきたもの、これから進みたい方向性が見えてきたハズだ。

見えてきたら、おのずと志望する業界、職種が絞り込まれる。

業界、職種の他にも色々と選定基準はある。

いくつかの基準を紹介しよう。

「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」

そもそも、「転社」と「転職」どちらがしたいのだろうか?

「転社」は同じ業務を同業他社で行うために職場を移ること、「転職」はこれまでと幾分異なる業種・業務を別の会社で行うために職場を移ることと定義した。

「転社」と「転職」で、既に書き上げた職務経歴書の内容は異なることは留意したい。

「転社」であれば、その業界の深い知識・経験が新しい職場で還元されることが期待されるだろうし、「転職」であるならば、異業種・異職種からの新風を期待されることだろう。

ぼく自身がゼネラリスト志向でずっと働いてきたという前提含めて話すと、「転社」よりも「転職」のほうを好む。

これからも長く働くこと、世の中の移り変わりが激しく、積み上げた経験がいつゴミになるかわからない世の中の不透明性という理由からだ。

そして、何よりもぼくは一つのことを何年も突き詰めるほどの胆力に欠けるという欠点を抱えていることもスペシャリストとして突き詰めていけない理由でもある。

スペシャリスト志向の人はおそらく「転社」のほうがすぐに即戦力として活躍ができるだろから、どちらが良いかは一概に言えない。

どのような道を進むか、しっかり考えたい。

「日系企業」と「外資系企業」

多くの人にとっては語学の問題などから日系企業が一択だと思うが、中には高い語学がなくても働くことのできる外資系企業だってある。

外資系企業であっても、国内のお客様相手の商売であればコミュニケーションの中心は日本語なわけで、英語力はさほど必要なわけではない(もちろん、本国などとのコミュにションが必要な責任者レベルになると必要になるけれども)。

職種などによっては英語力が高くなくても応募可能な外資系企業もあるため、端から外資NGと決めつけず、広く選択範囲を取っていると思いがけない掘り出しポジションが見つかるかもしれない。

可能性を早めに狭めないことが、ミドルのキャリアチェンジで重要だ。

「大企業」、「中小企業」と「スタートアップ」

組織の規模・状態というのも選択基準の一つだろう。

最近は、大企業から中小企業、スタートアップへ移籍する人も増えるなど、両者の垣根は以前のように高くはない。

中小企業、スタートアップから大企業へ戻るケースも以前に比べて増えたのではという印象が強い。

もっと言うと、フリーランスしてからまた企業で働くという道も以前に比べて出来てきた印象も強い(かつてぼくは、起業に挑戦したもののうまく行かなかった人が再就職するためのサービスをしていた(復活を検討中))。

自分がどの規模の組織で働き、どのような役割を担っていきたいか、検討したい。

「オーナー系」と「非オーナー系」

振り返ってみると、ぼくはオーナー系企業でしか働いたことがない。

いずれも創業者が現役の企業。

そして、どの勤務先においても後継者へバトンタッチされたというシーンは未だかつて見たことがない。

オーナー系企業(特に非上場企業)は総じて、オーナーの意向次第。

オーナーの判断一つで、企業の進む道、成長性が大きく左右される。

「あぁ、俺だったらそんな戦略取らないのにぃ」と思ってもどうすることも出来ないし、後継者を身内で固めようなら自分が社長として働く可能性だって極めて小さい。

とはいえ、うまくオーナーと関係を築けたら仕事がしやすいなど一長一短であることは確か。

非オーナー系は、ぼく自身働いたことがないため、コメント割愛。

「上場企業」と「非上場企業」

個人的にはどちらでも構わないと考えているが、人によっては知名度の高い企業で働きたいなど基準もあろうことから上場しているか否かも基準としてあげておく。

極端な例だと、IR担当者として勤めたいのであれば上場企業に絞られ、株式公開準備担当者であれば非上場企業に絞られる。

やりたい業務があるかどうかでも分かれるところだ。

ぼくは上場企業に勤めたことがないため、コメント割愛。

I. いざ面接

採用面接の種類は複数ある。

人事、採用部門の責任者、役員など「相手は誰か?」という切り口もあれば、

対面、電話(含むSkype)などどのように?」という切り口もある。

「相手は誰か?」と「どのように?」というそれぞれの切り口で簡単に。

「相手は誰か?」

企業によって、人事、採用部門など面接の窓口の順番はマチマチだ。

企業規模の小さなスタートアップであればいきなり代表ということもある。

相手によって、語る内容の詳しさは使い分けるなど、相手に合わせる配慮が求められる。

いきなり人事の人に自らの実績をアピールために詳細を延々と語るのはKYだ。

聞いている人事の立場に立てば、「何を言っているかちんぷんかんぷんで、この人はコミュニケーション力が低い」と評価されるのが関の山。

実績の詳しい話は、相手が求めたら語るなど、キャッチボールができる余白を残す余裕が欲しい。

逆に現場の責任者であれば、一歩踏み込んだ話をする工夫が必要だ。

ただ、ここでもキャッチボールができるツッコミどころを残した話し方ができると良い。

「どのように?」

電話面接

外資系などで多いのが電話。

そもそも採用責任者が日本にいない場合もあるからという理由も。

初めて電話面接を行った時は、相手の表情が見えなくてこちらが言っていることに対する反応がわからない、回線状態が悪く聞き取りにくいなど、やりにくさを感じて手こずった。

ただ、回数をこなすことで、電話面接の利点を見出すことができた。

それは、事前に想定問答集を用意しておいて、質問に応じて用意した回答を説明すればよいからだ。

対面だとなかなかカンニングペーパーを読み上げることは難しいものの、相手にはこちらがペーパーを見ているかわからない電話面接は、準備さえしておけば実に簡単だ。

さしずめ、大臣の答弁のように、次々とカンニングペーパーを見ながら回答する様相。

特に英語が苦手であれば、さらに電話面接は都合が良い。

自己紹介、志望動機、転職の理由、強み・弱みを英語で答えられるようにしておけば、ほとんど困ることはない。

対面面接

電話面接同様、準備をするに越したことない。

電話面接のようにカンニングペーパーが使えないからと言って、言いたい内容を完全に暗記するのは避けるべき。

むしろキーワード単位くらいで暗記し、その場の雰囲気や面接官の反応を見ながら表現を工夫して伝えるほうが望ましい。

コミュニケーション力っていうのは結局、相手の出方に応じてこちらのメッセージをどのように伝え、理解してもらい、動いてもらうかなのだから。

面接に慣れていないと、ガッチガチに緊張するだろう。

ぼくも面接に慣れていないときは汗ダラダラでカミカミで酷いものだった(今でもカミカミだけど)。

緊張しているということはそれだけ本気で面接に望んでいるという証拠だとポジティブに捉え、普段以上にゆっくりと話すと、次第に気持ちも落ち着いて緊張だって和らぐはず。

どうしても面接に自信がないのであれば、エージェントに練習相手をしてもらうと良い。

とにかく、準備!

想定問答

面接で聞かれることはほとんどどこの会社も大して変わらない。

質問事項はほとんど同じのため、志望先に合わせて回答内容をカスタマイズして臨めばよいだろう。

もちろん、カスタマイズするためには、事前に志望先のHPや転職口コミ情報など入手できる限りの情報に触れることは欠かせない。

良い面も悪い面も知っていれば、面接での回答に活かせるばかりか「最後に質問ありますか?」というときに鋭い質問を投げかけてポイントアップができるだろう。

一般的に聞かれる質問は次の通り。

ぼくは面接に望む際、以下の想定問答はメモ程度で用意している(もちろん、応募企業によって内容は都度カスタマイズ)。

  • 志望動機
  • これまでの経歴(長くて3分以内で話せるように)
  • 複数回数転職しているのであれば、それぞれなぜ転職したか
  • 強み・弱み
  • これまでの業務で直面した困難なこととどのように乗り越えたか
  • 今後(例えば3年後)どのようなキャリアをイメージしているか

あくまでも個人的な経験によるが、志望動機などいずれもぼくはすべて正直に話している。

一切盛っていない。

人によっては話を盛る人もいるだろうが、盛ったところで入社後に話が違うと思われても嫌だからぼくは一切盛らない。

正直に給料を上げたいから転職したいと言ったこともある。

お金の話は避けるべきというアドバイスもあるが、ぼくは正直に言ったこともあり、だからといって面接で落とされたわけでもない。

時と場合にもよるので、相手に応じてお金の話をするか否かは判断すると良い。

なお、前職の悪口のようなネガティブな内容は避けるべきだ。

経営状況が厳しくなった程度であれば、自分ではどうしようもない部分のため、悪い印象を面接官に与えないだろう。

一方、人間関係など自分でどうにか解決できそうなものが理由だと、「それはご自身で解決のしようがなかったのですか?」など、鋭い切り返しに遭って苦しい立場に追いやられてしまう可能性は覚悟しておかなければならない。

ところで、コンサルティング会社に限らず、ケーススタディが出されることもある。

今回のぼくの転職でも、コンサルティング会社でないにもかかわらず、ケーススタディが出された。

例えば、志望先に新しいサービスを導入するのであればどのようなサービスが良いか、それはなぜか?のようなもの。

できれば準備していると望ましいが、もし準備が出来ていなかったのであれば、自分の業務経験の範囲で想像できる内容の提案をすると、深掘りされても切り返しできるので墓穴を掘るリスクは避けられるだろう。

勢いで答える回答することも大切だが、面接官はあなたに考える力、考えるクセがあるかを見ているので、難しいケースが出ても焦らず、逆質問して「わたしは、この課題について考えようとしているんですよ」と考えようとする姿勢があることをアピールするのは面接突破のテクニックだ。

答えの成否よりもそれに至るプロセスを見ているので、プロセスにおいて如何に好印象を与えられるかが面接突破の秘訣だ。

J. 筆記試験に挑む

SPIなど筆記試験を選考過程に入れてくる企業がたまにある。

もちろん、筆記試験のない企業も多い。

はっきりいって準備をして対応できるものと、そうでないものもある。

前者は計算、文章問題などで市販のドリルをやって、学生時代の頭が復活するのを鍛え直すしか手はない。

コンサルティング会社のような一部企業では、中学入試のような算数・パズルの問題が出題されたりする。

こういう企業を受けるのであれば、事前に公務員試験の数的処理対策本で解法を覚えておくと、多少は有利になるだろう。

問題なのは後者(準備をしてもどうにもならないもの)。

性格診断のようなものだ。

数多くの設問を用意して、回答内容に矛盾が発生していないかなどチェックするというなんともイヤラシイ試験。

はっきり言って、ぼくは性格に難があるので、この手の診断では良い結果が出ることは少ない。

ちなみに、2社目のコンサルティング会社もこの手の診断があったが珍しく突破できた。

入社後に社長と診断の話をしたところ、「あなたはA社に提案するサービス案を持っていますか?」という設問に「はい」を付けているかだけをチェックしていて、それ以外の設問はすべてダミーだったという驚きエピソードは今でも印象的だ。

もちろん、A社への提案内容は面接で話をし、それについて盛り上がった記憶がある。

性格診断はテクニックがあるかもしれないが、こればっかりはテクニックに頼って試験を突破できたとしても、実際の性格と異なる回答をしたばっかりに入社後にギャップに苦しむ可能性が無きにしもあらずなため、正直に回答することが望ましいだろう。

K. よし!内定もらった!

悩ましいのが、複数案件の面接が進み、同時に内定が出ないこと。

特に困るのが第一志望の結果が出ず、それ以外の企業の結果が先に出てしまった場合。

さらに困るのは、異なるエージェント経由の案件の場合。

たとえ第一希望以外の内定が出たとしても、カードとして持っておきたい。

ぼくの場合は正直にエージェントに事情を話し、他に選考が進んでいる企業があるので、内定が出た企業への返事はできるだけ先延ばしするようお願いしている。

より多くの情報を集め、自分が次に働きたいのはどこなのか、慎重に考えること。

そもそも選べるという立場はかなり強い。

決して焦って決めたくないので、家族と相談するなり、自分だけの時間をいつもと違う場所で取って、じっくり考えてみるのもよいだろう。

L. 生涯現役!

「人生100年」「生涯現役」、ぼくたちは死ぬまで働き続ける人生を生きる世代になる可能性が高い。

であれば、「働く」という活動をぜひ有意義にしたいし、そのためにこのメモ(メモというにはまとまりなく長過ぎ!)を活用し、必要あれば新たなチャレンジに踏み込んでもらえたらと思う。

疑問や相談についてはお問い合わせフォームよりご遠慮無くどうぞ(ぼく以外の目に触れることはありませんが、返信が遅れる可能性があることは予めご了承ください)。

長文、お付き合いありがとうございました!


masayafukumoto