4月中旬から新しい職場へ転職する。
今の職場には2年半弱在籍し、現職に入社したのが確か40歳のときで、今は43歳。
つまり、40代で早くも2度目の転職をしたというわけだ。
いわゆる「さすらいの渡り鳥」。
転職するたびに給料をガンガン上げているわけでなく、どちらかというと自分のスキル・将来のやりたい方向性、そして市場のトレンドを読みながらその時その時で環境を変えるスタイルで転職を繰り返してきた。
「人生100年時代」という流行りキーワードが誕生すると同時に、年金受給への不安、終身雇用制度の崩壊など、40代を中心とした世代の視界は極めて不良で、このまま定年まで逃げ切れるか?と不安な人はぼくを含め多いだろう。
そもそも「定年」という考え自体成り立つかアヤシイ。
そこで、将来に不安を持ちつつ、転職活動をして新たな職場でチャレンジしようと考えている「40代を中心としたビジネスマン(以下、ミドル)」に、転職活動のアドバイスができたらと僭越ながら考え、メモとして残すこととした。
ボリュームが多いので次のように各章へジャンプできるようリンクを用意しておいたので、興味のあるところから読み進めてもらえたらと思う。
A. 2019年のミドルの転職事情
ひところ、「転職35歳限界説」が流れていた。
ただ、既に多くの人が感じているように、35歳過ぎても転職はできる。
事実、ぼくは35歳を超えてから3回転職を経験しているし、現職および前職では35歳を超えてから転職してくる人は実に多かった。
個人的には30歳未満の層の動きのほうが鈍いのではないか?と思うほど、35歳以上のミドル層の動きは積極的だと認識している。
ミドル層の不足を企業も認識しているようで、ミドルの採用に注力するサービス(例えば、ミドルの転職など)もいくつか目にするほど。
なお、厚生労働省が発表している直近の有効求人倍率の推移はこちらだ。
このところは1.6倍強で推移しており、かつてのような有効求人倍率1.0倍を下回る状態からは脱した。
ミドルの有効求人倍率がどのような状況かなどは調査しきれなかったが、おそらく全体の有効求人倍率同様、決して悪い値でないと予想される。
ところで、企業の平均寿命がいくつだか知っているだろうか?
東京商工リサーチの2019年1月の発表によると、(倒産した企業の平均寿命は)23.9年なのだとか。
人生100年時代で仮に新卒から70歳まで働くとした場合、労働年数は50年弱。
新卒で仮に大手企業に就職できたとしても、70歳まで経営危機に遭わずに勤め上げることは極めて難しいことは予想に難くない。
むしろ、何の不自由もなく定年まで勤め上げられたら、結構な運の強さを自慢しても良いかもしれない。
したがって、転職活動は誰しも経験する時代がやってきているわけだし、もし新卒から今まで転職せず勤め上げてきているのであれば、既に世の企業の平均寿命を超えているわけだ。
定年まで勤め上げるという目標を立てていたとしても、いつ勤め先がどのようになるかは不透明な時代。
いつでも動けるようにキャリアの棚卸しなど、準備をしておいて無駄でない時代が今だ。
B. 簡単な自己紹介
さて、転職に関するウンチクを語る前に簡単な自己紹介を。
ぼくは都内の有名私大(自分で「有名私大」というのもナニだけど)を卒業した。
大学生活を謳歌したわけでなく、どちらかというと高校・大学時代はあまり充実した時間を過ごしたわけでないし、この時代の自分は輝いていなかったなぁと我ながら反省していたりする。
部活・サークルには所属していなかったし、大学の授業を頑張ったわけでもない。
簡単に言うと、ぼんくら学生。
その上、とある事情により留年までしている。
世は就職氷河期。
周りで真面目に就職活動をしたとしても就職浪人をする奴だっている時代。
さらに、大手金融機関が倒産する時代。
このような時代にぼんくらなぼくは自己分析・業界分析が不十分なまま、5年生の夏頃(遅い!)に重い腰を上げて就職活動に臨んだ。
就職活動してすぐ、そもそも日本の旧態依然とした大企業の文化にぼくが向かないことはすぐにわかった。
面接に臨んでも、前述の通り、大学時代のエピソードはスカスカなため語る内容は大してないし、かと言って周りのように話を盛る器用さは持ち合わせていない。
たままた大学の就職課の掲示板に載っていた名もなきシステム開発会社を訪れ、たまたま面談してくれた人との相性が良かった(自分の素のままでいられる)ことなどから最終的にそこで働かせてもらうこととなった。
有名私大の新卒採用時のアドバンテージを何も活用しなかったというかできなかったのが実際だ。
就職活動に躓いた者の転職エピソードとして読んでもらえたら幸いだ(個人的に大学を卒業して20年以上経っている今では、転職活動にて学歴が有利に働くとはあまり信じていない)。
C. ぼくの職の変遷
ぼくは次の職場を含むと、これまでに大学を卒業して6つの職場を経験した・することとなる(内1つはフリーランス)。
ミドルの中では多いほうだろう(もう少し若い世代のほうが転職に対する意識がカジュアル(?)なため、回数が多い印象)。
上記のように新卒でまず働いたのが、名もなきシステム開発会社。
それを含む変遷が次のとおりだ。
- システム開発会社
- 零細コンサルティング会社
- フリーランス
- 人材・知財系スタートアップ
- 大手ロイヤルティプログラム提供会社
- 外資系テック系企業(次の行き先)
直近勤務先(5)はグループ全体だと数千人に上る規模であるものの、それ以外はいずれも100名にも満たない規模かつ業界的には名が知られていない企業だ。
ぼく以外の人にとっては脈略もない変遷だと映るだろう。
この変遷については面接で必ずきかれるポイントだ。
「なぜ、辞めたのか?」「なぜ、この会社へ移ったのか?」
ただ、きちんと転職の背景を1つずつ整理し、面接で伝え、面接官を納得させることができれば、面接をパスすることはできる。
むしろ、それは面接で大きな加点ポイントとして大きな武器となる。
「お、こいつの転職ストーリー、筋が通ってる!」という感じで、。
ミドルで転職回数が複数回ある人は、この武器を大いに活用したい。
ここの説得力をつけると、志望動機の説得力が数倍高まるハズ。
これまでに転職活動を繰り返してきたぼくが言うのだから、間違いなし!