飛行機雲がぼくたちを歓迎 ベルリン 【11/8~11/14】

Berlinは訪れるのがすごく楽しみな街だった。
New Yorkで立ち寄ったある日系書店で妻が入手した雑誌Figaro最新号の特集がぼくたちの訪れるBerlinに関するものであり、それによるとBerlinは今アート系では世界でも最先端を行っている街だと紹介されていたからだ。
いろいろと見所が多いと思ったので1週間ほど滞在したけれども、それでももう少し時間に余裕がほしいと思うほどの充実度でもあった(腹八分といったところ)。
【快適だけど落ち着かないドイツの鉄道】
Munchenから列車に揺られてBerlinへやってきた。
ドイツ国内の移動でぼくたちはもっぱら鉄道を利用しており、利用するたびにドイツの鉄道の快適さにつくづく驚かされていた。
中国の新幹線建設の入札で日本とドイツが競ったという話は十分に納得できる。
とにかく車両がきれいで、大荷物を持った乗客を意識した車両作りがなされている。
具体的には、各車両の両端に大きな荷物置き場が用意されていて、乗客は各自で荷物をそこにおいて自分の座席に向かうという仕組みだ。
荷物置き場を用意すると座席数が減るという鉄道会社にとってのデメリットは生じるものの、荷物を担いで自席の側まで狭い通路を移動する負担がないという乗客にとってはすごくうれしい作りだ。
ぼくたちはがら空きでなおかつ大変快適なICE(日本の新幹線に相当する列車)に7時間揺られてBerlinへやってきた。
快適なドイツの鉄道
train1
train2
ただ、このドイツの鉄道(ヨーロッパの鉄道全体に共通するのだけど)、座席のシステムに関して乗客の立場に立って考えると少々問題がある。
BerlinからVWの本社があるWolfsburgへの移動での話(VWについては後述)。
ぼくたちはZoo駅からWolfsburgへIC(日本の「急行」に相当)に乗って移動した。
座席を指定せずに列車に乗り込み席について一服していると、後から人がやってきて「あのぉ、ここの座席の予約をしているんですけど」と言ってくる。
実は、日本と異なり座席指定の車両と自由席の車両は分かれていない。
自分が座った席が座席指定なのかどうかは窓に差し込まれた「ここは座席指定されていますよ」というカードで判断するしかない。
カードが差し込まれていたら座ることは避けるものの、カードが差される前に座ってもその後に誰かがその席の指定券をもって来たらどかないといけない。
ぼくたちは指定券を持っていないのでおとなしくどかなければならなかった。
他の自由席チケットで乗った乗客もどいたりと、車内の通路は大きな荷物を持った乗客でごった返す始末。
せめて指定席のチケットの人が来る可能性がある座席のエリアと確実に自由席のチケットで座れるエリアでも分けてくれればと思う。
ま、鉄道会社にとっては車両を分けることに伴う乗車率の低下を防げるという意味では効率的かもしれないけど、駅に停まる毎に「この席、指定の人来ないかなぁ」と乗客はびくびくしているということを理解してほしいな。
指定を示すカードホルダー
reserve
【どこかアピールに欠けるSony Centre】
東西ドイツの分断を象徴したPotsdamer Platzの側にSony Europeの本社ビルが建ち、そこにはSony Centreと呼ばれる一大広場がある。
“Lonely Planet”によると、ここでカンヌ、ベネチアとならぶベルリン映画祭が開催されるとのこと。
自ら映画会社を参加に持つSonyにとっては自社の映画界におけるプレゼンスを高めるためには絶好の場所であり、また多くの観光客が訪れるスポットであることからアピールにも絶好の場所だ。
でも、残念なことにSony Centre内にはSony StyleというSony直営ショップがあるもののその存在感は決して強くなく、むしろVWのショールームのほうに活気があったような印象を抱いてしまった。
せっかく多くの観光客が集まる場所を確保したのだから、Sonyらしさをもっとアピールするような展示のあり方を考えてもよいのでは?と思ってしまった。
Sony Centreのある場所、思わず変な想像をしてしまうのは考えすぎなんだろうか。
Sony Centreのすぐ隣にはBerlinで最高のクラシック・コンサートホールであるBerlin Philharmonieがある。
音楽好きな元経営者の意図によるのでは?と思ってしまったので。
ただ、元経営者の独断だとしても良い立地だというのは事実。
Sony Centre
sonycenter
建築物としてはインパクトあり。
Sonyらしさは多少感じられるので、そこがうまくアピールできていないのがもったいないなあ。
Sony Style
sonystyle
【日本の修学旅行生、Berlinに参上】
ぼくたちがBerlinに滞在している間、関西のある私立高校(男子校)の学生が修学旅行でBerlinへやってきていた。
彼らの存在はSony Centreの側に観光バスが停車していてバスの窓に主催旅行会社と高校の名称が記載されていたので気づいた。
そのときは、「高校生でドイツへ修学旅行に来るなんてすごく羨ましいな」と純粋に思ったものの、彼らを実際に目の前にして当初抱いた感想は180°コロッと変わってしまった。
彼らを見たのは観光バスを見た翌日。
ある観光スポットで。
詰襟を着た男子群がバスから降りてぞろぞろと観光スポットまで移動していた。
その様は異様すぎる。
お堅い規則の学校というのは知っているけれども、その規則を海外へ足を運んでまで守るというのは学校の規律を守るという点では必要かもしれないけれども、海外からの日本の印象などを考えるといささか疑問に感じずにはいられない。
異様な光景に、かの観光スポットを訪れていた外国人観光客たちは驚きとともに、「理解できないぜ」というような表情を見せていたのが印象的だった。
海外へ行く修学旅行くらいは、もう少し柔軟な対応を学校はしてもよいかと思うのはぼくがラフな文化を好むタチだからなのだろうか。
詰襟を着た学生たち、観光スポットをめぐっても駆け足で展示を見学。
「ま、高校生の修学旅行なんてそんなもんだ」といえばそこまでだけど、せっかくドイツまで来たのだからもう少し修「学」旅行という「学」にウェイトをおいた見学をツアー会社が企画してあげればとおせっかいにも思ってしまう。
施設内を駆け足で周って、お土産もろくに見られない。
そして、展示に関する質問は駆け足しながら(少なくともぼくはこの光景を見た)。
ドイツは第2次世界大戦で大きな過ちを犯した。
アジアへ侵略し未だにアジアとの間で戦争問題を引きずっているぼくたち日本人にとって、ドイツがどのように戦後歩んできたのかは大いに学ぶべきテーマだと思う。
格好の題材がそろう国へ修学旅行に来ているのに駆け足で展示の前を通過するのでは、何しに行っているのですか?とついつい生意気だけれどもこの学校関係者に問いてみたくなってしまう。
彼らが展示を見てどのように感じたのかを意見交換したのかどうかはもちろんわからない。
意見交換する場をぜひとも提供してあげてほしいし、闊達な意見交換を行うためにももっとじっくりと展示を見学させてあげてほしいなぁ。
学生の諸君、大学生になったらもう一度、訪れてくださいな。
【Deutsche Bankのイメージ向上戦略を垣間見る】
日本で活躍する外資系金融機関の中でもメジャーな地位を占めるDeutsche Bankの支店がBerlinの繁華街に出ていた。
普段日本で目にする銀行の支店(カウンターが並び、その脇にATMの列)とは異なるので気になって中に入ってみた。
この支店、カウンターやATMはというと店舗の奥まで進まないとお目にかかれない。
では、何が店舗の手前にあるのか。
Porscheの車、Ritz CarltonおよびHarrodsが提供するギフトなど。
ただ置くのではなく、Porscheでは実際に営業マンがいて車の営業も行っている。
新生銀行の店舗内にStarbucksが入っているのとはスケールが違う。
富裕層が好みそうなリッチでハイセンスな商品を並べ、最終的にはDeutsche Bankのイメージ向上に役立てている。
利用者の頭には「Porscheに乗ること、Ritzに泊まること、Harrodsで買い物をすること=Deutsche Bankを利用すること」という物語が勝手に出来上がり、Deutsche BankのイメージをPorscheやRitz、Harrodsが持つもの同等以上に引き上げるのに役立つわけだ。
これまで何度も書いていてしつこいけれども、欧米の金融機関は日本の金融機関と異なって消費者イメージについて神経質なほど気を配っているなと旅行中何度も痛感させられた。
Deutsche bank targets luxury
deutsche bank
なお、Deutsche BankはBerlin最大の繁華街にDeutsche Guggenheim(ドイチェ・グッゲンハイム美術館)をも持っている。
【テーマパークのスタッフこそが第一線の営業マン】
Berlinから列車に1時間ほど揺られたWolfsburgという町にVolks Wagen Group(VW)の本社がある。
本社の脇にはVWの傘下にある各ブランドの車を展示するテーマパークが併設されている。
残念ながらBMWと同じように入館料は有料(14ユーロ)だけれども、その値段に納得できる展示内容であったことは事実。
朝11時頃に到着したぼくたちはすべてを満足に見学できないまま後にしたほど、テーマパークは広くかつ内容も充実している。
このテーマパーク、これまで見学してきたいろいろな会社の中で間違いなくナンバー1をあげてもよいほどの満足度。
何に一番感心したか。
それはテーマパーク内のスタッフのクオリティの高さ。
とにかく痒いところに手が届くサービスを憎いほどしてくれる。
そして何よりも働いているスタッフみんなが楽しそうで、そういった空気がプンプンとぼくたちにまで伝わってくるのでぼくたちまで楽しく見学することができた。
とにかく感心したのは、以下のエピソード。
工場見学は、通常の入館料を支払っていれば誰でも参加できる。
ただ、ドイツ語の国。
英語ツアーは開催されているものの、大半はドイツ語ツアー。
ぼくたちが訪れた日は、観光シーズンではなかったためドイツ語ツアーしか開催されていなかった。
チケットを買う際に「残念ながらドイツ語ツアーしか開催していません」と言われてしまったぼくたちは、すごく残念な気持ちでいっぱいだった。
ぼくたちは工場見学をお目当てに訪れたのだから無理はない。
とりあえずテーマパーク内について詳しく説明を受けるために、工場以外のテーマパークに限定したツアーを申し込んだ。
ただ、ツアー開始まで時間がありそれまでに訪問するものとツアーで訪問するアトラクションが重複するのももったいないので、ツアーで周るコースについてカウンターで問い合わせた。
問い合わせていると、横からイギリス人の男性スタッフがぼくたちにこう言ってきた。
「工場ツアーには参加するのですか?」
工場ツアーは行われていないと聞いていたぼくたちは「参加されないって聞いたんだけど」と返答するも、「英語でのツアーは開催されるから所定の時間にトラム乗り場へ来てください」と言った。
英語ツアーが開催されることに対し半信半疑だったぼくたちは、集合場所へ。
工場見学で乗るトラムの前には大勢のドイツ人がいて、英語ツアーに参加するのは明らかにぼくたちだけ。
まさかトラム1台、ぼくたちだけのために用意してくれるのか?と思っていると、ドイツ語ツアーのトラムの最前列に乗るようにとスタッフに促される。
「?」と思いトラムに乗り込むと「?」はたちまち「!」に変化。
なんと最前列の座席はガイドの正面の席であり、特別にガイドがドイツ語と英語の説明をしてくれるとのこと。
この粋な計らい、ぼくたちの心をグッと掴んで離さなかった。
そして、他のドイツ人ツアー客へはドイツ語とあわせて特別に英語ツアーで説明するときちんと断りを入れていた。
周りが納得してくれていると、ぼくたちも居心地悪い気がしない。
ガイドの正面の席なため質問はしやすいし、英語を話さない妻へぼくが説明している間はきちんと待ってくれる。
実にイイ!
興味を持って質問するぼくたちに対して特別な資料まで手渡してくれた(ドイツ人ツアー客はもらっていない)。
粋な計らいの裏には、テーマパーク内のスタッフ間で円滑にコミュニケーションが行われていたことをぼくたちは見逃さなかった。
カウンターで出会ったイギリス人スタッフが利かせたとっさの融通に対し、そのほかのスタッフが瞬時に対応する素晴らしさ。
こういった光景を見ると、会社の雰囲気もいいんだなと勝手な妄想を抱いてしまっても無理はない。
カウンターで出会ったイギリス人スタッフ、VWが買収したあるイギリス系車メーカー出身であり、今もそのメーカーのアトラクションで接客している。
VW、実によい買収をしたものだ。
妻は、すっかりVWファンになってしまい、New Beatleの黒が欲しいと言っている(そんな余裕はぼくたちにありません)…。
VWテーマパーク内
vw1
模型を作る様子
vw3
vw4
vw2
テーマパークは閉館しても工場は休まず(ま、当然だ)
新車待機中
vw5
発注を受けて完成した新車は客に手渡される24時間前にこの駐車塔へ運ばれる。
そして、車を取りに来た客へ渡される。
ディーラーで注文したとしても、VWとしてはこの場所で手渡すことに価値を見出しているらしい。
【Opelが意外にも奮闘】
BerlinのFriedlichstrasse駅近くにOpelのショールームがある。
Opelという車メーカー、日本ではVW、BMW、Mercedes Benzの陰に隠れてマイナーな印象が拭えないものの、2004年のヨーロッパ市場でのシェアは7.9%を占めている(Opel HPより)。
なお、トヨタのヨーロッパにおけるシェアは4.4%であり、最大シェアを占めるRenaultは10.0%。
Opelをはじめとした各社ヨーロッパでのシェア
OPEL SHARE
Opel発表資料から
VWまでとは言わないまでも、展示内容は意外にも充実していた。
ショールームであることから、新車の展示に力を入れており、その展示は単なるショールームの域を出て、Opelのもつ技術力などがいかんなく紹介されていた。
ドイツではVW、BMW、Porsche、Mercedes Benz、Opelと6社の自動車メーカーのテーマパーク、ミュージアム、ショールームを訪れたけれども、同じ車メーカーでありながらも各社が消費者に伝えようとするコンテンツのコンセプトが多様なのは興味深かった。
Opelのショールーム内
opel inside
Opelショールーム外観
opel outside
なお、Opelのショールームでは前回のワールドカップで日本国民にその存在感を示したコッリーナ主審をキャラクターに起用したCMがひっきりなしに流されていた。
このCM、コッリーナ主審がセリエAで笛を吹かないことを決意させたいわくつきの作品でもあることは一部サッカーファンの間では有名。
コッリーナ主審、CM出演
opel corrina
【景気刺激策?】
New YorkやLondonなどいろいろな都会を旅してきて思うのが、日本の地下鉄をはじめとした公共交通網が意外と不便だということ。
単刀直入に言うと、JR、私鉄、地下鉄の終電が早い!
Londonでは地下鉄の終電が発車した後、ナイトバスが街中を運行するし、Berlinだって、金曜日の夜は24時間地下鉄を走らせている。
もちろん運転間隔は長い。
日本経済が低空飛行していたときこそ、積極的に鉄道機関の終日運行とは言わないまでも深夜運行を奨励すべきだったのではとぼくは思ってならない(線路脇に住む人、タクシー業界の人には大反対されそうだけど)。
企業は残業代削減の努力をしたと同時に、深夜残業に伴うタクシー代の削減にも努めた。
そして、社員は自宅に仕事を持ち帰ったりと会社に協力してがんばっていた。
時は、インターネットで情報などが簡単に入手できない時代。
そして、不景気に伴いダメージを受けた飲食業界だって救えたのかもしれない。
「終電」というものがなかったのなら、夜遊びがもっと気軽にできるし、その便利な交通網によってもっと多くの外国人観光客に不便さを感じさせずに済んだのかもしれない。
大半の鉄道機関が民営化されてしまった今、終日・深夜運行は官による強制力を通じて実現することは難しいもののぜひとも積極的に検討してもらいたいテーマ。
せめて、金・土曜日くらいは終日運転してもよいかと思うのはダラダラ派のぼくだけなんだろうか。
Berlin地下鉄の時刻表
time table
【東では未だに英語はあまり通じず】
Frankfurtをはじめとした旧西ドイツとBerlin(旧東ドイツ)を周ってみると、Berlinの壁が崩壊して15年ばかりが経った今でも東西の壁をまだまだ多くの点で垣間見ることができる。
たとえば、英語を話せる人の数などで言うならば、旧西ドイツ側の都市のほうが英語は圧倒的に通じやすかった。
観光客が集まる飲食店などでは英語が通じるものの(ただし、Berlinのアートシーンが注目されていることもあり近年は近隣諸国からの移民が多い)、公共機関では英語がほとんど通じない。
特にびっくりしたのが鉄道の券売所や郵便局。
多くの観光客が訪れる街Berlinだというのに、鉄道の切符を買うのに英語が通じないというのには驚いた。
また、郵政民営化の成功事例としても高い注目度を集めているDeutsche Post(郵便局)でも英語はまったく通じなかったことも驚きの1つだった。
【Rammstein is Berlin!!!】
趣味に関するディープな話。
ぼくが持つBerlinという街のイメージはLondon同様いつも曇っているというものだ。
どこかダークな雰囲気。
Alexanderplatz駅で電車を降りて真っ先にぼくの脳裏に流れたのは、そのダークな雰囲気を表すRammsteinの楽曲。
今、もっともドイツで勢いのあるヘビーメタルバンドであり、唯一といってよいほど世界市場で勝負できるドイツのバンドでもある。
来日公演だって行ったことがある。
昔からドイツのハードロック、ヘビーメタルシーンは世界の中で高い地位を築き続けてきた。
古くはScorpions、Accept、Helloweenなど。
Scorpionsは”Winds of changes”で一気にアメリカ市場の心をつかんだし、AcceptやHelloweenは日本におけるジェーマンメタルの先駆けとして偉大な貢献を果たした。
しかし、いくら先人たちの功績が素晴らしくても、Berlinの街を表現するのに最も適しているのは皮肉なことにベルリンの壁が崩壊して旧共産主義の空気が次第に薄れつつある時代に生まれたRammsteinなのだ。
ヘビーメタルの話をするときりがないのでここら辺りにするが、ドイツはトランスをはじめとしてジャンルの音楽シーンでも高い評価を得ているのは音楽ファンの間では有名な話。
街中にはマニアをくすぐるようなショップがひっそりと佇んでいる(ひっそりと佇んでいるところがマニアをさらに刺激)。
トランスをはじめとしたジャンルで有名なBerlinであるからか、ぼくたちが宿泊したHostelではリスニングスポットが用意され、CDを試聴できたりした。
ヘビーメタルファンのぼくであろうと、チェンジャーにセットされた30枚のCDをダイジェストながらも聴いてみたりした。
たとえトランスがBerlinでメジャーであったとしてもぼくにとってこの街を表現する音は、やはりRammsteinの楽曲であることは揺るぎない。

【にせ警官にはご用心とは言うものの…】
MunchenからBerlinへ列車に乗って移動する際、Munchenの駅で私服警官に呼び止められた。
ひげを生やしたぼくが怪しかったのだろうか。
ぼくを呼び止めるなり、「パスポートを見せろ」と。
にせ警官に対する警告(パスポートを見せると同時に奪って逃走)はしばしば耳にしていたため、「パスポートの
コピーを見せる」というと「オリジナルを見せろ」と言ってくる。
「本物の警官だ」と警察バッジみたいなものを見せるものの、本物のバッジがどのようなものかわからないぼくたちにとっては警戒感を軽減するのに全く役に立たない。
何度か押し問答をした後、相手はコピーを見せることでしぶしぶ納得した。
テロの危険と隣り合わせの昨今、彼らのように怪しい人物を目にして質問することは必要なことであるとは十分理解している。
ただ、にせ警官への警告が出されている以上、こちらもうかうか「はいどうぞ」とオリジナルのパスポートを渡すわけにもいかない。
ぼくに尋問した警官は果たして本物なのかどうなのかは未だに不明。
ただし本物であってもにせ警官がうようよしている以上ぼくたち観光客は安易に協力できないということも理解してほしい。
本物の警官はテロリストとにせ警官の両方を取り締まるという大変な役目を背負うようになってしまった。
【セキュリティが厳重すぎ!】
mitte地区のカフェを探索したいという妻のリクエストに応えて、比較的どこにでもアクセスのよいCircusという名のホステルに泊まった。
CircusはBerlinに2つあるのだけれども、ぼくたちはRosa-Luxemburgにあるほうに宿泊した。
ただ、後から知ったところによると、もう1つのWeinbergswegにあるもののほうが夕食などの面では便利。
ぼくたちが泊まったほうは、周りにラウンドリーやレストランが少ない。
それでも最寄り駅から乗る地下鉄(U2線)はどこへ行くにも便利で、大概は乗り換えずにどこへでも行ける。
さてこのホステル、とにかくセキュリティが現状。
あまりにもセキュリティが厳重なため、泊まっているぼくたちが戸惑ってしまうほど。
フロントと異なるフロアに泊まったぼくたちは、エレベータを降りるとフロアの入り口にあるドアをキーで開け、さらに部屋のドアもキーで開ける(これは当然)。
部屋を出て階下のフロントへ行くときは、エレベータに渡されたキーを差し込まないとエレベータはフロントのあるフロアに止まらない仕組み。
ドアはオートロックだし、キーを持たずに部屋を出てしまったら、フロントに開けてほしいと言いに行くことはできないのでぼくたちは常にキーを持ったかどうかを一番気にして外出していた。
セキュリティが厳重だけど、部屋そのものは清潔なので、その面では問題なし。
Circus
circus
ダブルベッドが縦に並んでいるのは奇妙。
Rosa-Luxemburg Strasse 39-41
キッチンあり
インターネット有料(日本語入力不可)
大型テレビが共用スペースに設置(映画上映あり)
宿泊費:48ユーロ(ダブル)
【展覧会の写真】
Berlin Wall
BERLIN WALL
berlin wall2
イーストサイド・ギャラリーは壁としての保存状態が最もよい。
壁に描かれたイラストの質も高く、Berlinのアートが存分に楽しめる。
Smart
smart
さすがヨーロッパ、小型車が多い。
これくらい小さくないと駐車するのに難儀してしまう。
さてこのSmart、どのメーカーから製造・販売されているでしょうか。
Beatle in Berlin
wagen
カラーリング、持ち主はサッカーチームのファンに違いない!
飛行機雲大国?
cloud1
cloud2
cloud3
cloud4
cloud5
cloud6
Berlinは空が澄んでいるのか飛行機雲がたくさん。
決勝戦の舞台
olympic1
olympic2
olympic
ワールドカップの決勝戦が開催されるスタジアム。
来年、日本代表がここのピッチを踏んでいるといいのだが。
クリントン前大統領も訪問
guelhof
クリントン大統領も訪れたMitte地区にあるレストラン。
ランチならお手ごろ価格で食事を楽しめる。
Africola
africola
おしゃれなカフェが軒を連ねるmitteでコーラを注文するとCoca ColaでもPepsiでもなくAfricolaが。
味はまあまあ。
Hotdogman
hotdogman
Friedrichstrasse駅前のHotdog売り。
ホットドッグスタンドを肩からぶら下げているのがインパクト大で好奇心旺盛な観光客がHotdogを買っていた。
【Berlinのオススメ映画】
グッバイレーニン

5件のコメント

  1. よお 久しぶり、元気そうだな
    たまに、観さして貰ってるよ
    元気で

  2. 情報が市場に織り込まれる速度は?

    市場に「情報」が織り込まれるのはいつでしょう?

  3. ありがとう。
    今、インドのバンガロールにいるぞ。
    洗礼(下痢)にあったけどそれ以外は至って問題なし。
    今後も観てちょうだい。

  4. 昨晩はご馳走様。 出てくる料理が多国籍なのもらしく、 非常に美味しく頂けたので有意義な時間を過ごせました。ありがとう! 
    このブログを最初に読ませてもらった時は、 エンドレスというイメージだったが、 今は正月休みで時間をもてあましているので、楽しみながら読んでいるよ。 
    いやー非常に羨ましい。 今世界を見ている人と10年後に初めて世界を見る人では、 格段の差が出ていることだから。 恐らく実際に、 その国の文化や人や情勢を感じとった人でないと分からない差が永遠と出る事だろう。 どこの国もそうだけど、月日が経つと変化をするから、その変化を読み取る力が本からでは補えない部分であって、 今時間を割いてでも見ておくべき事なのかもしれないね。 
    ここ数年世界のバランスが非常に読みずらくなったはのは、事実。この読みずらい世の中、 実際に見て、肌で体験してくることは、 非常に重要。 まーリーマンの俺には、 このブログで勉強させてもらうよ。 それにしても、 チキンライス懐かしい…    

  5. お役の立てる情報だったかはわからないけど、
    自分の足で歩き目で見た3ヶ月強の時間は貴重だったよ。
    時間が取れればリーマンであろうと投資対象の国に足を運んでみるのがオススメ。

コメントする