タクシーにチップ制を導入して、サービスレベルを上げよう!

普段はめったなことではタクシーに乗らないぼくだけれども、先日実家に帰ったときは久々にタクシーに乗った。
駅からぼくの実家へは急な坂が行く手を阻んでおり、その坂をヒーコラ言いながら夫婦で登のは疲れるという理由から。
さて、駅のタクシースタンドには相変わらず乗客待ちのタクシーの長い列が作られていた。
明らかに客に対してタクシーの台数が多い。
このタクシースタンド、タクシーの待ちがあまりにも多く、近隣の通行にまで多大な迷惑を掛けている。
先日実家に帰ったときに見たのでは、お年寄りが重い荷物を抱えて乗車しようとしているのに、運転手は見てるだけで手を差し伸べるわけでもない。
ぼくが乗ったタクシーはというと、社内がヤニ臭い(ぼくは「嫌」煙家)。
昨日、銀座を歩いていたら、歩行者が横断歩道を渡っているのに空車のタクシーが突っ込んでくる(急いでも仕方ないのに…)。
中には親切な運転手もいるだろうが、総じてタクシーの運転手の質は決して高くない。
愛想がよくない人が多すぎる。
「○○へお願いします」と言っても、フントモスントモ言わずに、この運転手は行き先をきちんと理解したのだろうかと不安になることも何度か。
道を知っている知らないの問題以前だ。
このように客を不快にさせることが多いにもかかわらず、賃金が低いという文句が起こっているのは有名な話。
でも、最近のタクシー運転手全体の質を見てみると、果たして賃金が安いと彼らが文句をいえるだろうか。
逆にあのレベルのサービスでお金もらうの?と言いたくなるくらいなこともある。
運賃は現状でも高いと感じている一方で彼らにも生活があると思うので、現状維持でいいのでは?という極めて曖昧な態度をしておこう。
基本賃金はそのままにして、その分、満足度が高ければ客がどんどんチップをあげる雰囲気作りをしていけばよいのでは?
日本はチップ文化が浸透していないからという反論もあるだろうけど、JRの駅の一部のトイレではチップ制を導入しており、チップを払う人もいることは事実だ。
日本でのチップの実態を理解するために、富士山でのトイレの利用状況を参考にしてみよう。


「富士山トイレ研究会」という団体がある。
そこでは富士山のトイレの利用状況が報告されており、年別にチップの回収状況が報告されている(コチラ参照)。
fujiyama
※上記報告書よりボーダーゼロ作成
表を見てみると次のような特徴が挙がってくる。
・決してチップを払う額が小さいわけじゃない(平均20円以上)
・価値が高い場合にはチップの額も大きい
   ・好評なトイレはそうでないところと比較して高額
   ・標高が高くなりトイレのありがたみが上がることでチップ額は増える
日本でチップがなじまないという突っ込みに対し、富士山の事例は決してなじまないわけではないということを示してくれるデータなのではないか。
では、冒頭のタクシーについてだけれども、果たしてタクシーにチップを導入することはできるか。
やり方いかんだけれども、ぼくは可能だと思う。
「釣りはいらないよ」と言うのが、恥ずかしいと思う乗客だっているだろう。
そういう人のために、例えば運転席の後ろなどにチップボックスを置いておくのなんて粋(イキ)かもしれない。
ただ、いずれにせよ富士山のトイレの事例からもわかるように好評なサービスを提供すればチップの金額も弾むということは実証されている。
ならば、チップ制を導入して、タクシー運転手のサービスレベルをあげて、利用者の満足度を上げて、さらには優良ドライバーは潤うという仕組みを導入しようという動きはなんら違和感がないはずだ。
客はタクシーを選ぶことが難しい。
だからこそ、全体のサービスレベルが向上してハズレが減り、不愉快な思いをしなくて済めばと思う。
くれぐれもチップを入れないとドアを開けないというふうにはなりませんように。

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