宗教が異なろうが、愛する人を思う気持ちは同じ 「ユナイテッド93」を観た
「ユナイテッド93」を観てきた。
映画としては非常によく作られているという感想しか言えない。
それ以上の言葉を、あの事件に対して軽々しくいうことはできない。
運悪くハイジャックされた飛行機に乗るも犯人に立ち向かう勇気を持つ乗客、ハイジャックをするも神(=アラー)にすがる気持ちでひたすら祈るハイジャック犯、地上で次々とハイジャックされる飛行機に対して無策な軍・管制官と多くの人たちのドラマが入り乱れ、それぞれの気持ちに対し監督の価値観を押し付けるのではなくひたすら事実に忠実にコマを送っていく。
極限の状態に置かれたとき人間はどのような行動をとるのかという点で見ると興味深く、それはイスラムだろうとクリスチャンだろうがどのような宗教観や価値観を持とうと、愛する家族に「さよなら」をいう点では共通しているということを示している。
愛する人を思う気持ちは、どんな宗教観・価値観を持とうと変わらないのだ。
それぞれの宗教が信じる神は、いったい人間になにをさせたいのだろうか。
神は人々に争いや憎しみしか与えていない。
平和や心の平安を神は本当に与えているのか?!と無宗教のぼくは思わずにはいられない。