「食べる」という行動の裏にある様々な命を考えながら

映画「いのちの食べかた」を観た。
映画というよりも資料という印象で、ナレーションもなくぼくたちの食生活を支える野菜、肉、魚が生産される様子が流れ、その合間にその生産現場で働く人達の食事風景が挟まれるという構成。
単調に食品が加工されていく様は、アートとも表現できるほどスキがない。
なお、外科手術など血が飛び散る系が苦手な人は、鑑賞の際は要注意かも(食肉の解体シーンなどがあるので)。
ただ、苦手であっても、普段口にするものがどのような形で生産されているかという事実は、さまざまな命の犠牲の元に成り立っているぼくらとしては知っておいてもよいのでは?とも思うので、可能な限りは目を背けないで観て欲しいところ。
さて、この作品を観て感じたのは、何よりも子どもたちに観てもらいたいこと。
聞くところによると、子どもたちの中には、魚には骨がないと信じている子がいるらしく(スーパーで売られている骨抜き魚しか食べたことがないから)、さらには図工の授業で魚の絵を描かせてみたところ、切り身を書いたという笑えないエピソードもあるそうで。
また、食事の前に言う「いただきます」は誰に対しての言葉なのか?も改めて考えさせられるはず。
途上国では人口がますます爆発的に増大し、食料を巡る紛争は増加してくることが予想され、水についても同様だろう。
つまり、マズローの欲求段階説も崩されるほど、生理的欲求が重視される時代がすぐそこまでやってきているかもしれない。
思うままに書いたところで、世界でいったいどのくらいの人が飢餓に苦しんでいるのかを調べてみた。
FAOによると、世界で10億人もの人が飢餓で苦しんでいるのだとか(ソース)。
すなわち地球上の6人に1人は苦しんでいるわけだ。
すごく多い。
これほどまでの人が飢餓で苦しんでいるとは全く想像できなかった。
なお、WFPでも飢餓に関する情報を紹介しているのでご参考までに(ソース)。
また、コチラの地図では飢餓で苦しんでいる人の分布が理解できる。
日本は資源が少なく、食料自給率も低い(実は高いと主張する本もある(未読のため主張についてはノーコメント))ため、今後の世界人口の増加に伴い生活が苦しくなっていくのは言うまでもない。
では、どうするのか。
食料を廃棄しないような努力や、食というものへの教育・啓蒙がもっと大切なのかもしれない。
個人的には、刺身についてくるダイコンとかどうにかならないものかと思わずにはいられない(これだけでも、随分と環境などに与える影響や食べられない人達への援助効果が期待できるハズ!)。
※「いるみる」に東京都中央卸売市場 食肉市場を登録しているので、関心のある人はぜひ足を運んでみて!

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