「ロック講座」受講した

みなと図書館で開催された「ロック講座」を受講してきた。
音楽雑誌『ロッキング・オン』の編集者(松村さん)が、
2011年の洋楽ロックシーンの大きな特徴と少し早めの『アルバム・オブ・ザ・イヤー』を大胆予想するという内容。
ビデオクリップを会場の前方に設置されたスクリーンで鑑賞した後、
松村さんが解説をするという構成だ。
晴天の土曜日というにも関わらず、30名ほどの老若男女が図書館の地下のホールに集った。
前半の1時間で解説された「2011年の洋楽ロックシーンの大きな特徴」は、
さらに以下の3つのパートに。
1.まだまだ爺ちゃんは生涯現役
2.2011年のブライテストホープ
3.追悼(含む解散)
1.Mick JaggerのSuper Heavy、Steven Tyler、Lou Reed & Metallicaを紹介。
Lou Reed & Metallicaのアルバムをリリースするくらいなら、Metallicaは自身のアルバムをリリースしろとのファンの不満が半端じゃないというエピソードに大いに納得。
Super Heavy – Miracle Worker

2.Lana Del RayとFoster The Peopleを紹介。
残念ながら、普段はヘビー系しか聴かないため、紹介されたアーティストについては全く情報なし。
でも、個人的にはLana Del Rayはアイドルではなく本格的アーティストとして大成しそう(してほしい)。
Lana Del Ray – Video Games

3.Amy Winehouse、R.E.M、Stone Rosesを紹介。
つい先日、急性アルコール中毒という死因が発表されたAmy Winehouse。
Gossipでしか名前を聞くことはなく彼女の音楽を耳にしたのは初めてだった。
ブレのなく伸びやかな歌声はさすがグラミー受賞者。
Tony Bennett & Amy Winehouse – Body And Soul

後半の1時間は松村さんの個人的な「アルバム・オブ・ザ・イヤー」。
年末に発売されるロッキング・オン12月号で発表される「アルバム・オブ・ザ・イヤー」。
発売されるときとはランキングが異なるかもしれないけどという断りがあるものの、
知らないアーティストが多く大いに参考に。
紹介された10アーティストは下記の通り。
10.James Blake
9.Foo Fighters
8.Adele
7.Beady Eye
6.Noel Gallagher’s High Flying Birds
5.Björk
4.Red Hot Chili Peppers
3.Lady Gaga
2.Coldplay
1.Radiohead
ランクに入るだけに有名・実力アーティストがてんこ盛り。
ビデオクリップとしては、Foo Fightersの”Walk”が最もツボにハマった。
というのも、ぼくの好きな映画”Falling Down“の完全パロディだから(ある有名俳優がカメオ出演)。

ただ、曲としてはNoel Gallagher’s High Flying Birds-The Death Of You And Meがぼくには好印象。
日本では弟が売れている(7位のBeady Eyeは弟のLiam Gallagherの新バンド)らしいけど、
本国イギリスでは兄貴のほうが売れているとのプチエピソードを松村さんは紹介(ぼくは兄貴派だな)。

音楽が売れない、雑誌が売れないと言われる昨今、
各社はあの手この手を尽くして少しでも売ろうと努力している。
事実、今回のロック講座のようなイベントはすぐには販促効果が現れにくいかもしれないけれども、
一方で継続的に行うことでいずれは効果が現れるものと思う。
まず、実際に足を運んだぼくの経験として、
ロッキング・オン12月号は買おうという気持ちになった。
(欲を言えば12月号発売直前にイベントを開催したら雑誌の販促効果は高まったかも)。
そして、もう1つ。
今回のイベントに参加して今まで触れたことのない良質のアーティストの作品に触れられたこと。
インターネットなどを介した情報収集が浸透したことにより、
人々は情報を能動的に取得するように変化した(以前は受動的だった)。
能動的な情報収集が実現することにより、
自分が好きなアーティストの情報しか収集しない傾向(情報の偏食化)が強まり、
新たなアーティストを発見する機会は随分と減ってしまった。
もし、ぼくが今回のイベントに参加していなかったら、
Noel Gallagher’s High Flying Birdsの音楽を聴くことはなかっただろう、絶対。
イベントを開催することで、新たな作品との偶然の出会いを実現し、
販促につなげていくことができるのではないだろうか。
リスニングパーティは多くのレコード会社が開催している。
しかし、この種のイベントは予め視聴するアーティストが決められており、偶然の出会いは期待できない。
一時期、新たなアーティストを知ってもらおうと、
レコード会社はコンピレーションアルバムを多発し、
それらはそれなりの成功を収めた。
コンピレーションアルバム発売と同じような動機でイベントをもっと開催して良いと思う。
イベントの終了後には、
出口付近に並べられたCD(図書館で貸出)を手に取る参加者が多かった。
図書館で販売は難しいかもしれないなら、
民間の施設やレコード会社の会議室で同様のイベントを開催すれば、
その場でCDを売り上げることも期待できるハズ。
出口戦略をきちんと構築してイベントを開催したら、
きっと縮小が続く音楽・出版市場の中で光明が見えるのでないだろうか?
このハナシは弊社が提供している「いるみる事業」で説いている、
工場や企業博物館で生の姿を見せることでファンを獲得するという狙いに共通していると認識しており、
そういった認識を再度強めることができたという点は、
晴天の土曜日に参加した収穫の1つだと思いたい。
以下、今日の講座で紹介されたアーティストの作品リンク。
気になる作品があればチェックされたし。



















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