「携帯電話が1人1台普及したんだから、ドローンも同じくらい普及するのでは?」<-それは流石に多すぎでは?

今日、表参道ヒルズで開催された「ドローン クリエイティブセミナー ~DJIがもたらす映像クリエイティブの未来~」へ参加してきた。

大手ドローンメーカーDJIのスタッフがドローンで撮影した映像を紹介しながら、ドローンについて発表した。
ちなみに、ぼくがドローンに興味を持ったのは、高城剛『空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す』を読んだことがきっかけだ(ドローンの概略を理解するにはおすすめの1冊)。

日曜日の昼にもかかわらず、会場には200人ほどが集まる大盛況ぶり。
ドローンを実際に操作したことのある人が10%、撮影で使ったことがある人が5%といったところか(スピーカーからの会場挙手形式問いかけで判明)。

セッションの中で次の2つの話が興味深かった。
1つ目。
先進国すぎる日本はドローンの普及が思うより進展していないという代表の話。
なんでも、日本は昔から趣味としてのラジコンヘリが一定のマニアの間で受け入れられていて、これに馴染んだマニアにとってはドローンの操縦は物足りなく、それが普及しない要因なんだとか。
一方、外国はラジコンヘリがほとんど普及していないので、いきなりのドローンは物珍しく、食いつきがよく、それが普及を後押しをしていると話していた。

2つ目。
今後のドローンの普及についての見通しについて。
「携帯が1人1台普及したんだから、ドローンも同じくらい普及するのでは?」というなんともドローンメーカーのポジショントーク満載なコメントも残していた。
たしかに話にあったように、災害があった時に自宅からドローンを飛ばして近くから食料や水をもらってくるという使い方は便利だと思う。
それだとしても、多くて1世帯辺り1台だし、そのようになるには、ドローンを操縦することなく自動的に目的地に向かって物資を調達(人がセットしてくれるのを待っているとドローン渋滞が発生、そしてバッテリー切れというシナリオが…)し、戻ってくる機能が求められる。

ドローンがどのくらい普及するか調べてみたところ日経の記事に市場規模・台数予測が掲載されているのを発見(調査はともに「日経BPクリーンテック研究所」実施)。

<市場規模予測>
ドローン市場規模
2030年に1,000億円市場へ到達する模様(2016年は50億円程度)。

<台数予測>
ドローン台数予測
2030年に8,000台強(2016年は500台強)。

2030年で8,000台強の予測なので、1人1台の普及は当分先のようだが、(とはいえ、携帯電話の普及台数の将来見通しを誤ってAT&Tに提言して戦略ミスを招いたマッキンゼーの事例があるように)将来どのような技術革新・規制緩和があるかわからず、普及するしないにかかわらず、ドローンは未来のテクノロジーの1つとして大変興味深いので、近いうちに操作してみたいところ。

で、早速どこで飛ばせるものかと調べてみたら、都内では極めて限られたエリアしか飛ばせない。
DJIのサイトで発表されている地図を見ても、奥多摩エリアなど限られている。
そして、ドローンの最長飛行時間が30分弱という現状を技術の力で解決できれば、さらにドローンをやってみようという人が増えるかもしれないだろう。

新たな刺激を求めてやってみたい。

<参考>
国土交通省発表のドローン飛行に関するルール

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