「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」から「鳴かぬなら別を探そう時鳥」へ

「鳴かぬなら〜」で戦国3武将の性格を示しているのは有名なエピソードだ。

2年ほど前だったか、今の職場で一緒だったN君と昼食に出かける時に話していて、
3武将の中で誰が一番好きかという話になった。

ぼくは迷わず「家康」だと答えた。

辛抱強く待ち、最終的な目標(天下統一)を実現し、260年にも及ぶ一時代を築くきっかけを担ったからだ。
家康の築いた礎がなかったら、今の日本はまったく別物になっていたと言っても過言はないだろう。

そして、N君は「信長が好きだ」と言った。
ともに転職組(職場は新卒採用者が1名しかいない!)で、N君のほうがぼくよりも後に入社したにも関わらず、
仕事内容などとの相性から早々に見切りを付けて転職していった。

一方のぼくは家康派ばりに3年弱勤めたものの、「さすがにこのままでは時鳥が鳴く前に自分が死んでしまうのでは?」という危機感(?)から、
「鳴かぬなら別を探そう時鳥」に至ることに。

転職する以上、何らかの不満をすべての人が抱えて次に旅立つと思っているわけで、
ぼくも現職について思うところは多々ある(新しい職場の採用面接については正直に言ってその主張が認められたから内定をもらうことができた)一方で、
色々と感謝をしていることは事実だ。

そもそも、ぼくは現職に入る前は企業に属さず、個人で8年ほど活動をしていた。
しかも、その前はコンサルティング会社に所属していたなど、
事業会社での勤務経験はなかった。
だから、事業会社の仕事の進め方というのがイマイチ掴めなかった(コンサルティングのように3ヶ月ごとのプロジェクトをこなすというある意味ゴールが明確な仕事の進め方とは異なる)。

また、8年ほどの自己流の仕事の進め方についても、「ほぉ、そういうやり方があるのか」という感じで発見があった。

さらには、個人でやっていたときとは異なり「同僚」という対等な仲間と出会うことができた。
職場の文化として仕事の帰りに出かけることは少なかったものの、声をかけたらついてきてくれる仲間がいたし、週末には一緒にフットサルを楽しんだ。
また、女子社員とも仲良くさせてもらった。
一人でやっていたのとは異なる人間関係が築けたのは本当に良かった。

来週の金曜日をもって出社は最後でその後は有休に入る。
仲間と一緒に仕事をする日は残りわずかで、寂しい気持ちではあるけれども、
自分が決めたことだし、次に向けて頑張りたいし頑張ることがお別れする仲間に対して果たせる義理なのかもしれない。

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