Buenos Airesから北上し、ぼくたちはBoliviaとの国境の町La Quiacaを目指した。
国境越えまでに、Cordoba、Saltaという2つの町に滞在した。
島国に暮らすぼくたち日本人にとって、「国境」というものはピンとこない。
滞在の記録、国境越え、そしてアルゼンチンという国に対して抱いた印象を連ねたい。
【バスの移動は意外にも発達】
アルゼンチンをはじめとした南米諸国は長距離バスサービス網が大変充実している。
中には国境を越えて隣国へまで運行しているバス会社もあるほどだ。
電車が発達していないこと、車の所有率が必ずしも高くないことを考えると市民の交通手段の中心はバスとならざるを得ない。
ぼくはアルゼンチンで3回、長距離バスを利用した。
Buenos Aires→Cordoba
Cordoba→Salta
Salta→La Quiaca
Buenos Aires→Cordobaはおよそ10時間の移動。
10時間の移動に対し、運賃は50pesos(US$15程度)。
バスは決しておんぼろではなく、長距離バスらしくトイレ、ふくらはぎを置くことのできるフットレストまで設置されている。
乗客をあきさせないよう、車内では映画ビデオまで上映されている。
Cordoba→Saltaの移動は12時間程度。
夜遅く町に着くのは嫌だし、朝早く出発するのも嫌なのでぼくらは夜行バスを利用した。
夜行で疲れたくないのでぼくらは贅沢にも1等車に乗ることに。
運賃は75pesos。
普通のバスと異なることは、1等ということからもわかるとおりサービスなどがよいこと。
まず、座席のリクライニングが相当きく。
飛行機のビジネスクラスと比較することはできないけれども、エコノミークラスよりは数倍よい。
もちろん、フットレストは設置。
バスは2階建てで、通常座席は横に4席並んでいるけれども、3席に抑えて各座席の幅にも余裕を持たせている。
夜の8時に出発し、朝の8時に到着する便を利用し、その間に軽い夕食と朝食のサービスもあった。
サンドイッチやクロワッサンといった食べ物だけれども、各席まで乗務員が運んでくれるのはやはりうれしい(7年前にアルゼンチンを旅したときも軽食提供サービスはあり、「サービス」に対する認識は以前から高い)。
Salta→La Quiaca
実はこのルート、結構憂鬱だった。
随分とおんぼろなバスで過酷なアンデスを登っていくという過酷な記憶しか残っていなかったから。
ただし、景色は見ごたえ十分。
以前に旅したとき、La Quiacaまでの風景はぼくの心を強く掴み離さなかった。
標高1,200mのSaltaから徐々にアンデスの山を目指して標高を上げ、山肌をむき出しにした4000m級の山々に囲まれてバスはエンジンを轟かせる。
ぼくは夕方頃にLa Quiacaに到着する便を利用したので、La Quiacaに到着する頃は山の斜面に太陽の光が反射し、まさに地の果てか天に最も近い地に来たかのような感覚に襲われた。
残念ながら、今回の旅では神々しいアンデスの景色を拝むことはできなかった。
なぜなら、バスの中ではほとんど寝てしまったから。
La Quiacaと隣接するボリビアの町Villasonからの接続を考えると、Saltaを朝の5:30に出るバスに乗らなければならなかったため、早起きをしたためだ。
あと、早朝にSaltaを発ったバスはLa Quiacaに13時前には到着してしまった。
昼間では、神々しさあまり感じられなかった。
ボリビアのどの町へ行くのかによってSaltaを出発する便は異なるだろうけれども、もしもPotosiやLa Pazへ行くのであれば夕方にLa Quiacaへ到着する便を利用するのがおすすめ。
意外にも、La Quiacaへのバスはおんぼろではなかった。
驚いたことに2階建てバスで、アンデスの山道を登れるのか?と却って変な疑問を持ってしまったほど。
アルゼンチンでも田舎にあたる地域を走るバスなので、運賃は7時間程度の乗車でわずか24pesos。
7時間も走る路線であり2階建てバスなのにトイレがついていないのはどうも変な気がしたけれども、休憩がところどころは入るので、ドライバーのアナウンスをよく聞いてトイレへ行けばよい。
各町にはバスターミナルがあり、そこには各バス会社の発券カウンターが並んでいる。
Buenos Airesのターミナルは圧巻で、大小合わせて数10社の会社がカウンターを横に並べてチケットを販売している。
アルゼンチンのバスの移動をしていて少々不親切だなと思うのは、大半の会社が自社カウンターに行き先は掲示しているものの運賃と出発時間については明らかにしていないこと。
なので、いちいちカウンターに並んで係員に聞き出さないといけない。
行き先が同じでも、小さな町によってちまちまと乗客を拾う路線もあれば、ダイレクトで乗客を運ぶ便もあるので、チケット購入の際には「運賃」「出発時刻」「到着時刻」をきちんと聞き出しておくことは必須。
どのバス会社にすればいいのかはすごく迷う点だと思う。
上記の3つの条件で大差はないのであれば、カウンターに掲示されているバスの写真やスタッフの雰囲気で選べばよい。
カウンターの雰囲気というのは実に正直で、カウンターがきちんとしている会社のバスは快適なサービスを提供してくれる。
Saltaのバスターミナル
ぼくたちが乗った2階建てバス。
乗客以外にもたくさんの見送り客で大賑わい。
Buenos Airesからの車内
南米の長距離バスでは映画上映は当たり前。
【おんぼろ車天国】
Buenos Airesから北上し、どんどんと田舎に進むにつれて日本車はめっきり目にしなくなった。
せいぜい、Toyotaのピックアップトラックを目にする程度。
新車がほとんど走っていない。
大半は20年以上前か?と思わされるほどおんぼろ車が走っている。
塗装がはげてさび付いた車体むき出しでも元気に走っている。
そして、それらの多くはFiat、Renault、Peugeotなど中堅欧州車。
MercedesやBMWなどの高級車は走っていない。
こうした状況の中、VWは積極的に営業を展開していた(VW以外にも各社新車ディーラーを幹線道路沿いに配備していたもののVWが最も積極的)。
Saltaのショッピングセンター内にVWの車体を搬入し、展示販売をしたりしていた。
そのためか、ほとんど目にすることのなかった新車の中では圧倒的にVWの車が多かった。
アルゼンチンでは未だに経済危機の影響などで、未だに新車へは手を出しにくい様子で新車販売の勝負は難しい様子。
一方で、価格が落ちる中古車であればそろそろ買い換えてもいいのでは?と提案したくなる車が多いこともあり、その点を突けば日本車の参入可能性は十分ありそうにも見えた。
日系メーカーとしては正規中古車ディーラーを充実させてみると面白い勝負ができそうな感触を得た。
経済危機の記憶が鮮明で、大きな買い物に必ずしも積極的にはなれないアルゼンチンの人々に対しいかに日本車のよさを訴求するか、勝負の仕方次第ではFiat、Renaultなど欧州車をひっくり返せる可能性は大いにありそうだ。
※日本車は走っていなくても、日本車メーカーの名前が浸透しているのはなによりも強い!
VWの販売
展示の脇で、早速契約書にサインしている光景を目にした。
おんぼろcars
これらの車はほんの一部。
ここまでくると、単なるおんぼろ車でなくClassic Car?
【日本の感覚で移動のスケジュールは組めない】
当初のスケジュールよりも2日長くBuenos Airesに滞在した。
ブラジル渡航のビザ申請など観光以外の点で時間を要してしまい、あまり楽しめていなかったので延長した。
ちなみに、南米を旅している途中にブラジルへ立ち寄る予定であるなら、ビザ申請は日本でしないほうがよい。
在日ブラジル大使館だと申請から取得まで1週間もかかる上に、HPでの説明も不十分。
Buenos Airesだと申請の翌日には取得できる。
話は脱線するけれども、Buenos Airesのブラジル領事館でのビザ申請は印象的だった。
ビザ申請はすべてパソコンにデータ入力して行われる。
端末に向かって、名前などの基礎データを入力し、カウンターで入力が終了した旨を伝える。
申請に必要な顔写真を渡し、申請に必要な金額を提示される。
日本で外国のビザを申請するとその場で申請料金を支払うけれども、Buenos Airesのブラジル領事館は近所の銀行で支払うようにと料金支払い用紙を手渡すのみ。
徹底的に、自分の業務範囲を狭めて合理的。
Buenos Airesでの滞在を延長したことが、後のスケジュールが狂う元凶だった。
なお、ぼくは日本を発つ前に”Lonely Planet”を参考にスケジュールを組んでいた。
気ままに旅をしているようだけれども、そうでない部分だってある。
なぜ、スケジュールを綿密に組んでいたのか?
それは、南米をはじめとした一部途上国は交通事情が未発達であり、それだからこそバスをはじめとした各種交通手段が日本のように毎日そして定時に利用できるわけでない。
週に1便しかサービスしていないこともざら。
ボリビアに入国したら、塩湖で有名なUyuniへ直行する予定だった(Saltaでは、変則的にチリへの国境越えも検討)。
ただ、Uyuniへの汽車は週に2便しか運行されていない(バスも運行しているものの、17時間も舗装されていない道を走るガッツはないので選択肢に入れなかった)。
日本で立てたスケジュールどおりに移動していたら汽車への接続もスムーズだったのに、Buenos Airesで長居したぼくらのスケジュールはずれてしまうことに。
今後も同じようなことが度々発生するだろうから、もしかしたら旅のルート自体に大幅な修正が発生する可能性も。
南米を短期間で旅する人は汽車、長距離バスのスケジュールチェックには抜かりなく!
【国境越え】
日本ではなかなか味わえない国境越え。
La QuiacaとVillazonは隣接した町なので国境といってもそれぞれの町で出国スタンプと入国スタンプを押してもらう面倒くささは至って少ないもの(南米では隣り合った国境の町同士の間が数kmも離れているため、コレクティーボと呼ばれる乗り合いタクシーで移動することが多い)。
La Quiacaのバスターミナルに到着したぼくたちは、荷物を背負いアルゼンチン側の国境を目指した。
バスターミナルには、国境までのガイドをして小遣いを稼ごうとする少年が声をかけてきた(土地勘はあるのでお断り)。
およそ10分程度の徒歩で国境に到着。
10分の徒歩といっても標高は3000mを超えて空気は薄い上、重いバックパックを背負ったぼくたちにはかなりハード。
国境には、ボリビアとの間で行き来する民族衣装を着込んだ行商人で大賑わい。
アルゼンチンで仕入れた物資をボリビアで売りさばくのか、ふろしきいっぱいに荷物を包み込んで背負っていた。
行商人の数は相当な数で、彼らが行商人専用ゲートを抜けてボリビアに入国する様は迫力十分(国境での写真撮影はトラブルの元なので撮影はしていない)。
なお、Buenos Airesから北上してきて体感できる変化の1つに「民族」がある。
Buenos Airesでは多かった白人は北上すればするほど減少し、かわりに原住民の血を引くインディオの数が増大していった。
インディオの増大と伴い、町ではフォルクフォーレを聞く機会が増えた。
これまで旅をしてきていつも感謝するのは、日本のパスポートの信用力。
日本のパスポートを見せると、入国審査官は大してパスポートの中身をチェックすることなくスタンプをポンポン押してくれる。
しかも、渡航に際してビザの必要な国は他の先進国と比べても多くないし、ビザ費用も高くない(ブラジルはアメリカに対し国際法上の相互主義を適用し、自国へ入国するアメリカ人へのビザ発給には高い手数料を課している)。
さらには、ぼくらのような出国の意向を示す航空券を持っていなくてもノーマークで入国許可がおりる。
日本人に生まれてよかったと思う瞬間だ。
Villazonで入国スタンプを押してもらうわきで、ボリビア人の少年がガイドに雇ってくれと言ってきた。
駅までの距離は徒歩で20分以上はかかりそうだったことと、薄い空気に妻が疲れていたこともありガイドに雇うことに。
このガイド、ガイドを買って出るほかの子供とは違って実におとなしくこちらの要求には積極的に応えてくれた。
妻のリュックとトランクを持ったり、息が切れた妻のペースにも気遣ったりと。
すごく満足度が高かったので、チップを弾んでしまった(国境で気分がよかったのは初めて?)。
ボリビアとブラジルの国境越えはコレクティーボを利用するらしいので、コレクティーボを利用した国境越えについてはおいおい。
【アルゼンチンでもHeavy Metalは一定の市民権確保】
ぼくの好きな音楽、Heavy Metalはここ南米では昔から一定の市民権を獲得したジャンルだ。
Rock in RioというHeavy Metalの祭典がブラジルで開催されるなど、多くのメジャーなバンドが訪れる地域でもある。
アルゼンチンには残念ながらTower Recordsをはじめとした外資系CDショップはなく、大手ディストリビュ-ターは存在しない。
ぼくが目にした中で最大なのがMusi Mundoというショップであり、このショップはCDやDVDなどのほかに本や電化製品を置いたりもしていたので、純粋な意味での音楽ショップは個人経営の店が大半であろう。
あくまでも町を歩いていて得た感触なのだけれども、アルゼンチンではまだ音楽配信ビジネスは普及しておらず(スタートしているかすら不明)、店先のCDや中にはカセットテープを客が物色するシーンを多く見かけた。
音楽好きの大半はiPodのような記録媒体を必要としないハードではなく、CDウォークマンを持ち歩いていたことも、音楽配信が一般化していないと感じた理由だ。
ショップにはSalsaやフォルクローレといった南米音楽のCDが半分以上置かれ、それ以外を外国のロックなどが占める。
CDは大半が20pesosから30pesosの間で売られ、日本と比べれば安く感じられても現地物価では比較的高めだ。
だからなのか、店でCDを物色する客の表情は真剣で、ぼくがCDを購入したMusi Mundoでは真剣勝負を挑む顧客に対しすべてのCDを購入前に試聴できるサービスを提供していた。
さて、話は再びHeavy Metalへ。
南米で最もHeavy Metalが盛んな国といえばブラジル。
上述のように多くのバンドがショーを行ったり、また世界で活躍するSepulturaや日本でも人気の高いAngraといったバンドが存在している。
アルゼンチンではブラジルほど世界で活躍しているバンドはいないものの、古くから日本の一部で名を知られているベテランバンドRata Blancaが未だに活躍(Buenos AiresのMusi mundoでチャートイン)するなどシーンは元気だ。
Buenos AiresからCordobaへ移動するバスの中で出会ったBuenos Airesに住むHeavy Metalキッズ(大のPanteraファン)によると現在アルゼンチンではa.n.i.m.a.lというバンドが元気とのこと。
ぼくもBuenos Airesで彼らのPVをテレビで観たけれども、こぶしの効いたメローな展開など日本で売り出すと面白い存在かもしれない(ファッションが少々ダサいのは目をつぶるしかないが…)。
9月の末にはSlipknotが10月にはMegadethがアルゼンチンでショーを行うなど、今世界で勢いのあるバンドがアルゼンチンを襲う。
そこから新たなバンドが誕生する可能性があるなら、大したバンドがなかなか誕生しないUKやUSマーケットでなくアルゼンチンをはじめとした南米のアーティストを発掘するのも興味深いのかもしれない。
なお、Heavy Metalが好きな人がBuenos Airesを訪れるのであれば、La ValleにあるHeavy Metakショップに足を運ぶことをオススメしたい。
品数は決して多くないけれども、中にはレアなバンドのCDも25pesos前後で購入可能だ。
Buenos AiresのLa ValleにあるHeavy Metal専門ショップ
【ぼくらが泊まった宿】
夜に到着したCordobaでは、バスターミナルに近くて安いだけが取り柄の宿に泊まった。
他の宿同様に宿主は英語が話せないけれども、笑顔で接客し翌日の夜行で出発するぼくたちの荷物を快く出発まで預かってくれた。
近所にはPallira(肉料理屋)がある。
Roma Termini, Entre Rios 687
宿泊費:42pesos(ダブル、シャワー・トイレ付)
TV付き
早朝のSaltaのバスターミナルで、宿探しの前に朝食を摂っていたぼくたちに声をかけてきたHostelの営業マンにどこかピンと来るところがあり、Backpackers Hostelに宿泊。
営業マンは、背が低くて禿げているので南米のDanny de Vitoといった感じ。
宿のスタッフは学生が多く愛想はよい。
一部の学生は英語を話すものの、やはりスペイン語での会話が大半。
Backpackers Hostel,
宿泊費:40pesos(ダブル、シャワー・トイレ付)
インターネット可能(故障中)
ラウンドリーサービスあり
共有キッチン付
ルーフトップではBBQパーティを開催
宿でラウンドリーサービスを頼んだところ、乾燥機にかけ忘れたらしくぼくらは濡れたままの衣類を持って出かけるわけにはいかないのでSaltaに連泊…。
Backpacker’s Hostel
【こんなの見つけました】
海外を旅していると、日本では目にすることのできない珍しいものに出くわす。
そして、それもまた楽しみの1つ。
そこで、SaltaとCordobaで見つけたものを紹介。
Yahoo?
これはどう見ても反則にしか思えないのだけれどもいかがでしょうか・・・。
ヌーブラ
日本でヒットしたのかさっぱりわからないンヌーブラはアルゼンチンで積極的に売られていた。
ただ、叩き売りの様子は否めない。
え?化石?
なんと初代ファミコンのコントローラーだけが売られていた。
ファミコンはコントローラの取り外しができなかったはずなんだけど…。
【アルゼンチン経済の実感】
ぼくは7年前にアルゼンチンを訪れた。
そのときは、経済危機が訪れる前だった。
当時と現在を比較すると、宿をはじめとした物価が下がった印象を持っている(記憶はおぼろげなので自信なし)。
とはいっても、最近の経済危機を脱した後のアルゼンチンの物価は上昇している(ガイドブックに記載されている値段よりも軒並み値上がり)という事実もある。
物価は再上昇している。
なお、アルゼンチンの経済指標などに関しては、在アルゼンチン日本大使館の資料に詳しく記載されている。
この国を今後有望な投資対象としてみることができるか否かと問われるなら、ぼくは肯定的な立場に立つだろう。
経済危機という困難からまだ長い年月を経ておらず失業率も相変わらず10%を超えていても、総じて街中の雰囲気は明るく携帯電話など新しいテクノロジーへの順応性も高い。
映像撮影へ積極的に協力したり、カジノ営業を許可するなど公共部門は経済の建て直しに取り組む姿勢を示し、その効果は徐々にだが現れつつある。
そして、南米大陸の中では未だにブラジルおよびチリと並んで優等生という立場、さらにはブラジルおよびチリと国境を接し両者のパイプ役としても期待される立場は、海外から見て将来性が高くだからこそ、近年積極的にアメリカのIT企業などが進出しているのだと思う。
人材派遣の大手Adeccoも進出
一方で、街中でごみを漁る子供や交差点で止まる自動車の窓を勝手に清掃したり芸をしたりして小銭を稼ぐ子供たちがいることは決して見過ごせない(彼らは就学年齢にもかかわらず通学できない)。
そして、首都Buenos Airesを外れて北へ進むほど、インディヘナ(先住民)の比率が高くなり貧困度が増す印象を受けることも見逃せない。
ぼくが見たのはメッキで覆われた部分なのかもしれないし、そもそも時間・場所ともに限られた中での判断としてふさわしいかはわからない。
ただ、一度経済危機のどん底までに落とされた国の人たちの表情とはいえない明るい光を感じることはできたので、投資判断の対象候補として入れてはよいと思う。
なお、国民の中には自国通貨への信用不安があるのか、街中には金屋が軒を連ねていたのが印象的。
そして、地方に行くほど金屋が多かった。
金買います!