週刊アスキー企画の日本ヒューレットパッカード(HP)昭島工場見学会に行ってきた。
新宿から中央線に揺られて40分。
昭島の駅を下りて、線路沿いの道を歩いて約10分ほどで日本ヒューレットパッカード昭島工場に到着です。
工場の外観は、「配送センター」みたいと表現したほうが適切で、入り口に着いたときに「本当にここが工場なの?」と思うような雰囲気を持った建物です。
入館証をもらい、2階の会議室へ。
今回の見学会は定員30名とのことで、当選した人は全員参加した模様です(こんな暑い日に全員参加するなんて律儀なみなさん!)。
まずはHPという会社、そして日本HPや昭島工場の概要について、所長さん直々にパワーポイントの資料を使いながら説明していただいた。
HPの創業は想像以上に昔のことで、昭和14年なんだとか。
もう少し最近かと思っていたので、多少びっくり。
工場内にはパートナー企業の社員含めて400名が働いていて、主にデスクトップパソコン、サーバーの製造を行っています(ノートパソコンは中国にて)。
注文をオンラインで受けてからお客さんの元に届くまでおよそ5日らしく、お客さんの要望に合わせて約30,000通りものカスタマイズに対応できるとのことです。
近年、日本のパソコンメーカーをはじめ多くのメーカーは中国やマレーシア、フィリピンで組立業務を行っているのに、HPが日本で組立をしているのは日本のユーザーに日本で製造する品質に満足してもらうのと、コスト的に見ても海外で製造するのに比べて遜色ないほどコスト削減が実現されているかららしいです。
“Made in Tokyo”というシールを貼ってアピールしていきたいらしいですが、そもそもHPが日本で組立をしているなんて今回の企画が開催されるまで全く知らなかったぼくはもっと一般にアピールしたらシャープの液晶(亀山ブランド)のように「昭島ブランド」ってのを立ち上げられるんじゃないかな?と思わずにはいられませんでした。
さて、メインの工場内の見学。
大きく3つのポイントを見学しました。
☆サーバーの製造工程
☆サーバーの組立・ソフトウェアインストール工程
☆デスクトップPCの組立工程
どの工程も極めてアナログ的な印象を与える形です。
というのも、工場というと思い浮かぶベルトコンベアーというものはなく、たった6メートルしかなライン(4本)を人の手を介してデスクトップパソコンが組み立てられるからです。
サーバーの製造・組立も同様でアナログな感じです。
人がパーツを確認しながら一つ一つ丁寧にカポッとはめ込んでいきます。
ただし、カスタマイズされたパソコンを組み立てるため、発注仕様書を注意深くチェックして組み立てるという高いハードルが立ちはだかっています。
テストについてはかなり丁寧に行っているようで、何段階ものテストを経て出荷されています(このあたりをもっと消費者にアピールするといいんだが…)。
また、完成品の配送についても工夫をしているようで、ユーザーからパソコンとプリンター(昭島工場では扱っていない)の注文が入ると契約している佐川急便の配送センターで2つを合流させて配送するという仕組みを導入しており、コスト削減などを実現したことからロジスティック大賞をもらったみたいです。
質問については見学途中でも気軽に答えてくれて、わかりやすかったですし、週刊アスキーの読者も満足できる内容だったのではないでしょうか(参加者はすごく積極的に質問してました)。
ただ、施設内での写真撮影が禁じられていたりと、blogにアップするには少々寂しいところも。
工場の現場だけが関わった企画なため多少堅い部分もあったので、マーケティング担当者なども企画に参加させてHPを好きになってもらうための企画をもっと練り上げたらより面白い見学会になったのになぁと思ったりもしました。