フットボールまでウィンブルドン化するか?

サッカーリーグの中では世界で最も金持ちで外国資本の流入が激しいプレミアリーグ。
プレミアリーグに所属するチームのうち、約半数が外国資本に下る勢いになってきている。
City(ロンドンの金融街)のメインプレイヤーがBarkleysやLloyds、HSBCからGoldmanSachs、ABN Amroなど外資系金融機関に移るように、そしてテニスの4大大会が開催されるウィンブルドンでイギリス人プレイヤーがスポットライトを浴びることがなくなって久しいように、プレミアリーグもいずれは外国人プレイヤーの格好の出稼ぎ先としての地位となるかもしれない。
こんな心配(?)から、2008年4月29日時点での各国サッカーリーグでの得点王ランキングトップ10を調べて、ランキングを占める選手の出身国数を調べてみた。
表の縦軸は選手の国籍で( )内は直近のFIFAランキング。
横軸はリーグ。

リーグ
プレミアリーグセリエAリーガエスパニョーラブンデスリーガエールディビジリーグアンスーペルリーガTotal
argentina(1)112116
brazil(2)221 2411
italy(3)617
spain(4)134
germany(5)33
czech(6)0
france(7)1 56
greece(8)11
portugal(9)145
netherlands(10)145
england(11)0
Total3107748948

FIFAランキングの高いアルゼンチン、ブラジルの選手はどの国のリーグでもほぼ満遍なくトップ10にランクインしている。
だが、ヨーロッパの各国の選手はというと、自国以外のリーグで活躍するケースがグッと減り、イングランドに至っては他国でトップ10に入る選手はおろか自国リーグでもトップ10に入る選手がいないという有様。
これじゃ、イングランドはユーロ2008の予選で敗退するわなと言われても致し方ないとも言えなくもない。
イタリアのようにカテナチオと言われようが、得点しないと勝てないのがサッカー。
イタリアにはドイツ・ブンデスリーガで得点ランキングトップに君臨するトニがいたり、自国セリエAでトップに君臨するボリエッロがいたりする。
Jリーガーの中で、海外に挑戦して「それなり」の成績を残したストライカーは高原だけで、それ以外はとても及第点を与えることはできない。
久しく言われている日本人FWの決定力不足。
前線を外国人選手に頼るのは興行的には面白いものの、国をあげてのサッカー力強化という点では少々「?」と思わずにはいられない。
サッカーの母国イングランドの上位チーム(マンチェスターU、チェルシー、リバプール、アーセナル)に目を向けてみても、これらの国の中でレギュラー級の選手はW.ルーニーくらいしか思い浮かばない。
そして、イングランドの選手は、上記の通り内弁慶でもナニでもなく得点ランキング上位に君臨することなく、FIFAランキングも11位まで落ちることに。
日本のサッカーが成長するためには、イングランドのケースを参考にFWを外国人選手を頼るというチームの方針を見直す必要がある時期に差し掛かってきていると言えるんじゃないだろうか。

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