資料作成で抜け落ちがちな視点

ちょっとマジメな話。
仕事柄、他人が作った資料を見せてもらうことがある。
報告書や企画提案書など。
企画提案書を見せてもらって思うことが、作り手の立場だけに立って作ってしまっていること。
「作り手側が持っている情報だけを資料の中に反映しました!」というのが伺え、読み手が気になる情報については欠けている場合もちらほらというか多い。
例えば、去年関わった広告媒体の販売のケース。
広告代理店が作成した資料には掲出期間、場所、金額などは記載されているものの、広告主にとってどのようなメリット(定量・定性的な期待広告効果など)があるのかや関心を持った場合にどのようなアクションを取ればよいのかについての情報が欠けていることが多々あった(トークでカバーしているのかは不明)。
こちらが作り直して参考までに提供すると、「おぉ~参考になります。こういう視点は確かに欠けていましたな」ということが多かった。
顧客のコミュニケーションを支援する広告代理店でこの状況なのだから、おそらく他業界のビジネスマンだって同様の資料を作っている可能性は高いはず。
こうしたことが起こらないためにも、資料を作成する前に資料に盛り込むべき(=読み手が必要とする)コンテンツを箇条書きで挙げて、既に手元にあるもの、努力すれば入手できるもの、どうしても入手できないものに分類する。
そして、努力するならどのように(インターネットから情報を拝借など)、入手できないのであれば次善策は何かを考えて対策を打ってから資料を作ると、相手に響く内容になるはず。
もちろん、情報はてんこ盛りにすればよいわけではなく、重要度が高いものとそうでないものはきちんと区別するべき(読み手はすべての情報に目を通すわけではないので)。
ワードやパワーポイントで資料を作ることがビジネスシーンで当たり前になる中で、どちらかというとこれらアプリケーションをどのように扱うかという技術的な側面からばかりに意識が行ってしまい、いかに相手に伝わるかという部分については多くのビジネスマンの意識には届いていないような(いかに伝えるかについての本は書店でたくさん並んでいるものの・・・)。
資料作成1つにしてもいくつもの関門があるわけで、それぞれを突破していくとGOサインが出る確率も自ずとアップするはず。
【ポイント】
○.読み手が知りたい情報、読み手に重要な情報はなにか
○.読み手が惹きつけられる表現
○.読み手は具体的にどのようなアクションをとるべきか

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