特許でGO、Pokémon GO:その1

アツいPokémon GO(ポケモンGO)。
スマートフォンのモニターを覗いていれば「Pokémon GOプレイ中?」と疑わしい人がうじゃうじゃ。

社会現象となると同時に、任天堂の株価が急騰していることでも注目を集めている。

1つ明らかにしておきたいのが、Pokémon GOを開発・リリースしたのは任天堂子会社の株式会社ポケモンとグーグルから独立したNiantic Laboが中心であり、任天堂の関与度合いは前述2社と比べて少ないこと。
にもかかわらず、任天堂の株価が急騰しているのは株主にとっては嬉しい誤算と同時に欲をかいて売り時を誤ると「行って来い」になるケースも予想されるかもしれない。

さて、Pokémon GOを支えているの技術の1つにAR(拡張現実)と呼ばれるものがあり、この技術はVR(仮想現実)と並び2016年にヒットすると予想する声は大きかった(ソニーはVRを機能を搭載したPlayStation®VRを10月に発売予定)。
Pokémon GOの注目度の高さから、この声が実現する可能性はさらに高まったことだろう(AR/VR関連銘柄は軒並み上昇してる?)。

今回のPokémon GOのリリースに伴い個人的に関心を持ったのが、AR技術およびゲーム会社の特許について。

まずはAR技術の特許出願件数の推移はいかほどかを調べてみた。

拡張現実特許出願件数推移

2009年からグイッと件数が急上昇していることが見てとれる。
2008年が72件で2009年が164件と倍増強している(2010年はさらに388件、2011年は574件(2011年が最多!))。
このように2009年から一気に拡張現実に関する特許出願が増えたわけで、当時の技術が今年になって実用化に結びついたと捉えることはできなくもない(Pokémon GOのリリースをもって実用化に結びついたと結論付けるのはやや強引か)。
なお、2015年は出願件数が鈍化しているわけでなく、当時に出願された特許がまだ公になっていないために件数としてカウントできない点に要注意。

ついでに拡張現実とならび注目される仮想現実(VR)の特許の出願件数推移を比較形式で示したのが下の図。
仮想現実は2000年からそれなりの出願件数があったものの、近年は下落傾向にあることが伺える。
ということは。数年前の特許出願件数が一気に跳ね上がった技術に関しては、ビジネス的に大化けすると安易に判断できないというわけか。
拡張現実(AR)と仮想現実(VR)の特許出願件数推移

せっかくなので主なゲームメーカーの特許出願状況などについても触れたいものの、少々時間がかかりそうなので、とりあえず一区切り。
ちなみに、構想については写真の通りメモで残しているので、いずれ時間を見つけて「その2」を書く予定。

arvr_memo

乞うご期待。

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