本場のビーフストロガノフ恐るべしクオリティ!(10/27-28)

朝起きたら、窓の外は雪が降っていた。
モスクワでは既に10月から雪が降っている。

モスクワ1日観光の日、雪が降っていようが散策しないという選択肢は一切なし。
荷造りをして、とりあえず外へ出て朝食スポットを探す。

一夜明けて初めてわかった宿周辺
old albert

ザ・ロシアって感じのお土産屋のディスプレイ
souvenir shop moscow

Lonley Planet モスクワ版アプリによると、宿の近くにロシア料理が食べられるおすすめレストランがある模様なのでそこへ。
あいにく、少々時間が早かったのかお店はやっておらず宿に戻ってチェックアウトの手続きをする。
荷物は出発まで預かってもらうことに(何もチェックせずに阿吽の呼吸ってところがバックパッカー向け宿らしい)。

とりあえず、クレムリン、赤の広場方面へ向かう。
途中にはこれまたアプリオススメのレストランがあるみたいだけど、
とにかく店の看板がキリル文字でどのお店なのかがさっぱりわからず、どれも入らずじまいでモスクワの街中を雪に降られながら進む。

それにしてもモスクワの街並みは男受けするようなマッチョな建築物が多い。
街の中には巨大な馬に乗った偉人の銅像がたくさん。
まるで北斗の拳のラオウのような出で立ちのものが街中の広場に散らばっている。

ダイナミックな銅像
statue moscow

moscow

通りを歩いていると、クレムリンが目の前に。
今まで見たことのあるものそのまんまのものが目の前に現れる。
赤い壁に守られた要塞。
共産の赤。
クレムリンと横殴りの雪がいかにもロシアらしく、実に憎い演出で歓迎された気分だ。

クレムリンの敷地内では兵隊がブラスバンドを鳴らしながら行進していた。
寒いからなのかどうも行進に締まりがない。
ロシアらしくない。
兵隊の行進は多くの人の注目を集め、多くの観光客がカメラを向けていた。

不揃いなクレムリン衛兵の行進
marching soldiers kremlin

ロシアのマクドナルドを脇にさらに道を進むと、赤の広場へ。
ぼくのイメージほど広くない。
広いことは確かだけど、イメージほどでない。
広さで言うと、東京駅丸の内エリア(東京駅・KITTE・丸ビル・オアゾを4辺とする長方形くらい?)くらいかそれよりも狭いくらいか。

とはいえ、赤の広場の周りに建つ玉ねぎ教会の存在は「ザ・ロシア」を彷彿させる。
「ロシアサイコー」と思わず叫びたくなるほどの興奮がぼくの身体を襲う。

赤の広場でセルフィー

ふと、そう言えばこれまでに行った旅行先でモスクワに来たときと同じような興奮状態になったところってどこだったっけ?と頭の中でリストアップしてみる。
■ニューヨーク(タイムズスクエア)
■ラスベガス(LAから夜行バスでラスベガスへ向かったとき、砂漠の中に輝くダイヤモンドのような夜景を見て)
■マラケシュ(フナ広場)
■ロンドン(ピカデリースクエア)
■ベルリン(東ベルリンの街並み)
■テンボチェ(朝焼けの中のエベレスト)
■ラパス(すり鉢の縁から底にある都会を見下ろし、そこへバスがどんどん下っていく過程)など

モスクワの滞在時間はせいぜい数時間。
飛行機は19:00の便なので、逆算するとさほど多くは足が運べない。
お土産は早めに入手しておきたい。
ということで、向かいのグムデパートへ。

セキュリティチェック。
とにかく外国はセキュリティチェックが多い。
むしろ、日本がなさすぎなのかも。

中は外の男らしいマッチョなロシアの景色とは一転、なんとも温かい女性が好むようなおとぎの国のような雰囲気。
ぼくが行ったのが早かったからなのか、ほとんど客はいない。

グムの中
グム

グムの中にあるキャビアバー
キャビア

グムの中のケーキ屋さん

マトリョーシカのパッケージのチョコやいくつかの缶詰を発見。
これらを記憶の中にキープし、朝から何も食べていないということで食事へ。

アプリを立ち上げ、それなりに良さそうなレストランを検索(Lonely Planetのアプリサマサマ)。
徒歩15分位の場所になんとなく良さげなレストランを発見。
Cafe Pushkinという名でどうやらロシア料理とフランス料理が混ざり、サービスと料理の質は完璧!という評価がアプリに。
アプリの地図を頼りに目指す。
地下鉄だと2駅だけど、街の雰囲気を楽しみたいぼくはたとえ滞在時間が限られていても歩く。
街を歩くことがぼくの旅のスタイル。

<地下道の落書き?>
wall painting

wall painting

店の近くにやってきたけど、これまた店名がキリル文字なのでどの店なのかわからない。
男性が一人で食事をしているのを確認し、これならぼくも一人で入れるかもという変な基準で店を選ぶ。

地下にクロークがあるというので、ダウンを預けに。
テーブルへ通される。
窓際の席。
店内には日本人の女性二人組。
もしかして「地球の歩き方」に載っているような有名店?
メニューはプリフィクスコースで、3品か2品で値段が変わり、それぞれメインや前菜から選ぶというもの。
ロシアでの唯一の食事ということもあり、奮発して3品を。

サーモン、コンソメスープ、ビーフストロガノフにオレンジジュース。
我ながら良いチョイスというかベタなチョイス。

バックパッカーのぼくはどうも場違いな感じがしないでもないけど、
せっかくのロシアだからとそこらで適当に食事を口に詰め込むのは、自称グルマンとしていただけない。

オレンジジュースを飲みながら、食事を待つ。
まず運ばれてきたのがサーモンとパンケーキ。
cafe pushkin

塩辛すぎないサーモンとふわふわなパンケーキ。
この時点で食事への期待度がアップ。

次はロシア風水餃子
cafe pushkin

サワークリームを付けて食べる。
ロシア料理はとにかくサワークリーム。

メインのビーフストロガノフ。
cafe pushkin

これには驚いた。
ウェイターが料理を運んできて、お皿の蓋を目の前で開ける。
そして次にしたのが、お皿の上に立っている透明の筒を真上に抜くように持ち上げる。
すると、筒の中に入っていたマッシュポテトが崩れるようにお皿の上に広がっていく。
コレは実に憎い演出。

これだけ食べて¥2,000相当なんだから、大満足以外に何も言えないハイクオリティ。

ロシアへトランジットで立ち寄っただけであればぜひ訪れるべし。

住所:Tverskoy Boulevard, 26А, Moskva

食事に満足し、後はお土産を買うのみ。
今朝、日本から届いたメッセージによると、
どうやら我が家の3歳のboyはヒヨコのぬいぐるみが欲しいらしい。

いきなりヒヨコのぬぐるみと言われても、
そもそもおもちゃ屋がどこにあるかなんてわからないし、
赤の広場の前にあるグムで手に入るかだって実に怪しい。

不安を抱えながら、とりあえずチョコレートとか缶詰を買うべくグムへ歩いて戻ることに。

途中、大型書店があったので、ロシアの書店ってどんなんだろうと本屋好きとして立ち寄ってみた。
中はいたってフツー。
紀伊國屋書店とかそんな感じ。
店内をウロウロしていると、ちょっとした雑貨とか扱っている一角があり、
なんとそこにヒヨコのぬいぐるみが!
奇跡以外の何物でもない。
迷っている場合でなく、即断即決。
これでboyのお土産ミッションは完了で、あとは買い物大臣のお眼鏡に叶いそうな食べ物を調達するのみ。

グム行く手前に郵便局を発見。
郵便局で絵葉書と切手を買い、
その場で絵葉書にメッセージを書いて自宅と実家へ投函。

グムに着き、マトリョーシカのチョコレートとかアンチョビ缶詰など買い込み。
誰かにお裾分けってこともあるだろうから多めに買っておく。

無事にお土産を買い、空港までの移動を考えるとそろそろ宿へ戻って荷物を受け取り空港へ向かわないとヤバそう(空港への列車は30分おきに発車するので逃すと結構アブナイ)。
宿へは地下鉄を利用して移動しようかと思うも、キリル文字が読めずにどれに乗るべきか迷っている間に時間が経ってしまって危なそうなので、
徒歩で宿まで戻る。
正味15分程度。
地下鉄よりも結果的に早かったかも。

地下道ではバンジョーみたいな楽器とドラムを組んで一人バンド演奏するおじいさんが印象的だった。
CDを買おうか迷ったものの見送ってしまった(今思えば思いつきで買っても良かったかも)。

宿で荷物をピックアップ(相変わらず何も確認せず)。
昨晩パニックになりながらも宿を探したことが今では懐かしく思えるほど余裕が生まれると同時に、
旅への満足感、またモスクワには戻ってくるぞという気持ちで地下鉄に乗り込みベラルーシ駅へ。

地下鉄からモスクワ川

ベラルーシ駅前にはPwcのオフィスがあるようでデカイ看板が。
鉄道の切符をクレジットカードで購入し、Airport Expressに乗り込む。
乗り込んだと同時に出発というベストタイミング。

Airport Expressの中では雪の中を歩いてグチュグチュになってしまった靴下を履き替え、旅を振り返る。
片道45分程度のAirport Expressにもかかわらず車内販売がやってくる。
なんだか無理やりやらされている感がプンプンで、この辺りの日本人の意識の高さは凄いなぁと改めて認識。

空港に着き、後はチェックインして飛行機に乗り込むのみ。

空港内でロシアンキャンディを買って、手持ちのルーブルを減らす。

出国手続きなどはいたってスムーズに通過。
出国ゲートをくぐると、そこはつい10日前に1夜を過ごした光景が。

特に寄るところもないので、搭乗口へ。
どこにこんな日本人がいたの?と言いたくなるほど日本人で溢れている。
モスクワから乗る人もいれば、パリからの乗り換えという人もいる模様。

あいにく、飛行機まではバスに乗って移動することに。
バスに乗ると、出張に行っていたであろう日本人ビジネスマン2人組が。
飛行機で移動するだけなのにスーツを着ている。
ぼくは仕事で海外出張したことないのでわからないけど、
移動中はスーツを着ないといけないんだろうか?

バスを降り、飛行機を前にモスクワで最後のセルフィーを撮影。

この飛行機に乗れば成田に着くと思うと、旅が終わる寂しさと同時に旅に行かせてもらった家族に「アリガトウ」という気持ちが湧いてきた。
飛行機に乗り込む。

気分がハイだったせいか、ほとんど寝られず。
マネーショート(原作の単行本を持っていったけど途中までしか読めず)など映画を3本ほど観て、あとは窓の外を眺めたりしていた。
アエロフロートはさほど上空高くを飛んでいないのか、シベリアの冷たく澄んだ空気のせいなのか、
シベリアの集落の明かりをポツリポツリを見つけることができた。

そして、遠くにオーロラもどきの光のカーテンも。

アエロフロートの機内食(2食分)

オマケ(10/28)

無事、成田に到着。
旅行中に一切剃らなかった髭はそこそこ伸びた。

都営浅草線直通の京成に乗って帰宅。
自宅最寄り駅で降りたときは雨だったけど、バックパックを背負って歩いて帰った。

雨なので銭湯に行かず、風呂を沸かして仮眠して、夕方、boyを保育園へ迎えに行った。
久々に家族揃ってすごく幸せだった。
今度は家族揃って旅に出よう(春にパリへ行きたいそうなのでその際はぜひモスクワ経由で!)。

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