この記事の要点

今回のBtoB100クエリ再調査では、AI Overviewが表示される検索語句が、2026年3月の54%から6月の63%へ増加した。

  • 定義系クエリでは、AI Overview表示率が93%から100%になり、ほぼ表示が前提になりつつある。
  • 整理系(〜違い)と比較系(〜比較)でも表示率が上昇し、検討系クエリにもAI Overview表示が広がり始めている。
  • AIO対策では、まず対象キーワードでAI Overviewが表示されるかを確認し、そのうえで引用元や自社サイトの掲載有無を見る必要がある。

Google検索では、「AI Overview(AIO)」が表示される検索と、表示されない検索がある。

AIOは、すべての検索語句で必ず表示されるわけではない。
そのため、AIO対策を考えるうえでは、まず「その検索語句でAIOが表示されるのか」を確認する必要がある。

BorderZeroでは、BtoB領域の100クエリを対象に、2026年3月時点と6月時点でAIOの表示有無を比較した。

今回の調査では、全体としてAIOが表示される検索語句は増加していた。
特に、これまで表示されにくかった比較系クエリでも、AIOが表示されるケースが増えている。

一方で、すべての検索でAIOが表示されるわけではない。
AIO対策を行う際は、SEO順位だけでなく、対象クエリごとにAIOの表示有無を確認することが重要である。

1.調査概要

今回の調査では、BtoB領域で使われやすい100個の検索語句を対象に、AIOの表示有無を確認した。

対象クエリは、以下の3タイプに分類している。

タイプ クエリ数
定義系 40 CRMとは、DXとは、生成AIとは
整理系 35 CRMとSFAの違い、AIと生成AIの違い
比較系 25 CRM比較、BIツール比較、AIツール比較

再調査実施日

初回:2026年3月4日(3月の報告結果は「AI Overviewが表示されやすい検索とは?BtoB100クエリ調査でわかった表示傾向」参照)。
2回目:2026年6月20日

調査対象

BtoB領域の100検索語句

調査方法

本調査では、AIOの表示状況を確認するため、当社が提供するAIO分析ツール「AIO Radar」を使用して調査を実施した。
AIO Radarは、Google検索(シークレットモード・日本語環境)結果におけるAIOの表示状況や引用サイトなどを確認できるツールである。
AIO Radarを用いた無料調査代行サービスを提供しているので、ご興味があれば申し込んでほしい。

なお、AIOの表示有無は、調査時点・検索環境・検索地域などによって変動する可能性がある。
本調査は、特定時点における観測結果として整理している点を考慮いただきたい。

2.全体では、AI Overview表示クエリが54件から63件に増加

今回の調査では、BtoB領域100クエリにおけるAIO表示率は、2026年3月の54%から6月には63%に増加した。
タイプ別では、定義検索が93%から100%、整理検索が31%から37%、比較検索が24%から40%に上昇しており、特に比較検索での増加が目立った。

いずれのタイプでも、AIOでの表示率が3か月の間で増大していることが理解できる。

3.AI Overview表示がいずれのタイプでも増加

定義系クエリでは、AI Overview表示がほぼ前提になりつつある

定義系クエリでは、AIOの表示率が高い状態が続いている。
3月時点では40クエリ中37件でAIOが表示されていたが、6月時点では40件すべてで表示された。

「CRMとは」「DXとは」「生成AIとは」のような定義系検索では、ユーザーが概念の説明を求めている可能性が高い。
そのため、Google側もAIによる概要を表示しやすい検索タイプだと考えられる。

定義系キーワードでSEO上位を狙う場合は、通常検索だけでなく、AIO上でどのように要約されるかも確認したほうがよい。

整理系・比較系でもAI Overview表示が増えている

今回の調査で注目すべきなのは、整理系・比較系クエリでもAIOの表示が増えている点である。
整理系とは、「CRMとSFAの違い」「AIと生成AIの違い」のように、複数の概念の違いを知りたい検索である。
比較系とは、「CRM比較」「BIツール比較」「AIツール比較」のように、製品やサービスの比較・選定に近い検索である。

これらのクエリは、定義系に比べるとAIOが表示されにくい傾向があった。
しかし、6月時点では、比較系でもAIOが表示されるケースが増えている。

これは、AIOが単なる用語説明だけでなく、違いの整理や選定支援に近い検索にも広がっている可能性を示している。

4.AI Overviewが表示されない検索も残っている

一方で、6月時点でもAIOが表示されない検索は37件あった。
特に、整理系・比較系では、AIOが表示されるクエリと表示されないクエリが混在している。
このため、「AIO対策をすべきかどうか」は、キーワード単位で判断する必要がある。

たとえば、あるキーワードでAIOが表示されていない場合、その時点ではAIOに引用される余地は小さい。
この場合は、まず通常のSEO順位や検索結果上の競合状況を確認するほうが現実的である。

一方で、AIOが表示されているにもかかわらず自社サイトが引用されていない場合は、AIO対策の優先度が高くなる。

5.自社キーワードで確認すべきこと

今回の調査から分かるのは、AIOの表示有無は検索語句によって大きく異なるということである。
そのため、AIO対策では、最初に以下の3点を確認する必要がある。

確認項目 見るべきこと
AIOが表示されるか そもそもAIO対策の対象になるか
どのサイトが引用されているか 競合・メディア・比較サイト・公式サイトのどれが引用されているか
自社サイトが引用されているか SEO上位とAIO引用が一致しているか

SEOで上位表示されていても、AIOに引用されるとは限らない。
また、AIOが表示されない検索語句で、AIO対策だけを進めても成果は見えにくい。

まずは、自社が狙うキーワードについて、AIOの表示有無を定期的に確認することが重要である。

6.まとめ:AI Overviewの表示有無は、キーワード単位で定期的に確認すべき指標になっている

BtoB領域の100クエリを対象に調査した結果、AIOが表示される検索語句は、2026年3月の54件から6月の63件へ増加していた。

特に、定義系クエリではAIO表示がほぼ前提になりつつあり、整理系・比較系クエリでも、AIOが表示されるケースが増えていた。

一方で、すべての検索語句でAIOが表示されるわけではない。
そのため、AIO対策では、まず対象キーワードでAIOが表示されるかを確認する必要がある。

SEOで上位表示されているかだけでは、AIO上の露出は判断できない。
今後は、SEO順位に加えて、AIOの表示有無・引用元・自社サイトの引用状況を定期的に確認することが重要になる。

BtoB100クエリ再調査シリーズ

BorderZeroでは、BtoB領域の100検索語句を対象に、2026年3月時点と6月時点でAI Overviewの表示有無・引用件数・本文構造などを比較している。

本シリーズでは、AI Overviewの変化を6つの切り口で整理する。

テーマ 概要 状態
第1回 AI Overview表示率はどう変化したのか AIOが表示される検索語句は増えているのかを分析。 公開中
第2回 AI Overviewの引用件数は増えたのか AIO内に表示される引用元の数がどう変化したかを分析。 公開中
第3回 AI Overviewの本文量と引用件数はどう変化したのか AIO本文文字数と引用件数の関係、回答構造の変化を分析。 公開中
第4回 どのドメインがAI Overviewに引用されているのか 引用されやすいサイト・ドメインの傾向を分析予定。 公開予定
第5回 SEO上位とAI Overview引用は一致するのか 検索順位とAIO引用のズレを分析予定。 公開予定
第6回 どのキーワードからAIO対策すべきか AIO対策の優先度をキーワード単位で整理予定。 公開予定

自社の重要キーワードでも確認してみませんか

本レポートでは、BtoB検索100クエリにおけるAI Overviewの表示傾向を整理しました。 ただし、実際に確認すべきなのは、自社にとって重要な検索テーマでAIOが表示されるか、 どのサイトが引用されているかです。

AIO Radarでは、指定クエリのAIO表示有無と引用元を確認できます。 SEOでは表示されているのにAIOでは引用されていない場合は、AIO-SEO Gap Checkでズレを確認できます。

自社サイトのAIO状況を確認したい方へ

AI Overviewが表示されない場合も、AI Overviewに自社サイトが引用されない場合も、 まずは対象クエリごとに状況を切り分けることが重要である。

AIO Radar

対象クエリでAI Overviewが表示されているか、自社サイトが引用されているか、 どのドメインが引用元になっているかを確認する無料診断。

AIO Radarを見る

AIO Insights

AI Overviewに引用されない理由を整理し、 次に何を変え、何を見送るべきかを判断するための詳細分析。

AIO Insightsを見る

7.よくある質問

AIOはすべての検索で表示されるか?

いいえ。AIOは、すべての検索語句で表示されるわけではない。

今回の調査でも、2026年6月時点でAIOが表示されたのは100クエリ中63件にとどまる。
つまり、AIO対策を考える際は、まず対象キーワードでAIOが表示されるかどうかを確認する必要がある。

SEOで上位表示されていれば、AIOにも引用されるか?

必ずしもそうではない。

SEO上位に表示されているページであっても、AIOに引用されないケースがある。
AIOでは、検索順位だけでなく、検索意図に対する回答のしやすさ、ページ内の結論・根拠・比較情報なども関係すると考えられる。

AIOが表示されないキーワードは、AIO対策をしなくてよいですか?

しなくてよいわけではないが、優先度は高くない。

AIOが表示されていない検索語句では、現時点でAIOに引用される機会がない。
そのため、まずは通常のSEO対策や、検索結果上での競合確認を優先したほうがよい場合がある。

一方で、将来的にAIOが表示される可能性もあるため、重要キーワードについては定期的に確認することが重要である。

どのようなキーワードでAIOが表示されやすいか?

今回の調査では、定義系クエリでAIOが表示されやすい傾向が見られた。

たとえば、「CRMとは」「DXとは」「生成AIとは」のように、ユーザーが概念の説明を求めている検索では、AIOが表示されやすくなっている。
また、6月時点では、整理系・比較系クエリでも表示されるケースが増えていることが確認できた。

自社サイトがAIOに引用されているか確認するにはどうすればよいか?

対象キーワードごとに、以下の3点を確認する必要がある。

確認項目 見るべきこと
AIOが表示されるか 対象キーワードでAIOが出るか
どのサイトが引用されているか 競合・メディア・比較サイトの引用状況
自社サイトが引用されているか SEO上位でもAIOに引用されているか

AIOは検索語句ごとに表示有無が異なるため、サイト全体ではなく、キーワード単位で確認することが重要である。